百醜千拙草

何とかやっています

若者の未来、ガダフィ殺害のウラ

2011-11-04 | Weblog

研究助手の女の子が辞めて一月余り、今月からまた新しい人が来てくれました。彼女は医師ですが、なんと夫と子供を本国に残して単身で来たとさっき知りました。そうでもしないと本国では基礎研究などする機会などないのだそうです。消化器が専門の夫君もそのうち研究のためにベルギーに行くとの話。その研究への情熱に何とも頭の下がる話です。

二人の若い美女といっしょに仕事するというのは楽しくていいのですが、特に独身の方の若い女の子というのは何かと心配もあり、すでに、いつか嫁にやらねばならない娘の父親のような心境です。二人はほぼ隣りあう国から来ていますが、両国とも深刻な経済危機にあり、国の将来に明るい見通しが立たないという点では一致しています。二人とも、いくら研究をがんばった所で、本国に帰っても就ける研究職など無い、というのが現実なのでそうです。あいにく、私はカネもコネも力もないので、その辺、何もしてあげられません。せめて毎日、楽しく研究活動してもらえるようにと気をつかうぐらいです。研究協力している別の大学の大学院生の女の子は、東ヨーロッパ出身ですが、高校を終えた時点で、既に自国では志す医学研究を仕事にすることは不可能と見切って国を離れました。彼女らのように若くして自分の国でのキャリアに見切りをつけなければならないというのは、大変不幸なことだと思いますが、それが世界での現実なのでしょう。競争原理に基づく資本主義のしわ寄せです。日本は、アメリカの属国ではあったものの、長らく平和と経済成長を享受し、とりあえず国内で喰ってはいけるだけのレベルを維持できていました。しかしコイズミあたりから激しさを増した売国政策で、日本人一億総中流が一ランク下がって、一億総下流に近いような時代となってしまいました。才能ある日本の若者も思うような職に就くのはますます難しくなってきています。にもかかわらず、日本の大手マスコミを含む権力組織は、国民を守ろうとするどころか、逆に国民から税金を巻き上げ、税金を使った国家財産を外資に叩き売り、都合の悪い人間は犯罪をでっち上げて失脚を図り、あげくに日本の農業やインフラ事業を含む産業を「競争原理」との名目で、ハゲタカ投資会社を含むアメリカ企業の草狩り場とすべく、TPPを推進し、日本を一面の焼け野原にしようとしています。この権力組織にいる恥知らずのバカどもは、それが自分の首を絞めることだとは思っていない(というか思いたくない)ので、ますます思考停止に陥るのでしょう。いずれにせよ、日本がこの調子だと才能のある人ほど日本から出て行こうとするようになるでしょう。バカに利用されたいと思うMな人は余りいません。

 

ところで、最近、リビアのガダフィ殺害について暗黒夜考に転載された記事を紹介します。おおまかには私が聞いていたことと合致していますが、ガダフィがNATO、アメリカに殺されたのは、イスラム系の国で金本位制への移行推進のリーダー的役割をがダフィーが果たしていたからだ、というのは、私は知りませんでした。これが実現していたら、アフリカ、イスラム世界間での貿易にドルもユーロも使わずに済み、彼らが西側と独立した経済圏を確立する可能性があったわけです。アメリカとヨーロッパの既得権享受者はアフリカ、イスラムの独立を許してなるものか、と市民革命をでっち上げてガダフィを嵌めたというワケで、なるほどと腑に落ちました。中国はロシアとの貿易にドルを仲介させるのを止めたという話ですし、アジアでもイスラムでも西側金融による詐欺にはもうウンザリしているのが事実でしょう。金本位制を止めたのがそもそも詐欺を正当化するためですから。詐欺に詐欺を重ねてどうしようもなくなった西側金融は、その詐欺に嫌気がさしてドル-ユーロ圏から各国が離脱しようとする動きを何としてでも止めたかったのでしょう。態のよい「民主主義確立のため」とかいうシラジラしい名目で、おのれの我欲でガダフィを嵌めた連中は、日本にTPPをゴリ押ししてきている連中と同じ穴の狢なわけです。金本位制の公正な経済システムを再構築されて、ドル立てでの貿易を止められたのでは、これまでのようにドルを刷って泥棒をゴマカすことができなくなりますから。以下引用。

 

まず、ロシアの作家であり金交換所の創始者、スティリガル氏の発言が分かりやすいので引用する。

(引用開始)
「マレーシアの首相モハミッドとカダフィでペルシャの金貨(ディナール構想)を話し合い、それをイラン、スーダン、バーレーンが支援しました。
そして1年経つとインドネシア、UAE等の国にも広がり、首相同士での会議も行われユーロやドルの各国間の取引をディナールに移行するのが現実味を帯びてきました。

ガダフィはドルとユーロの決済を辞める事を宣言しました。そして最初に西欧諸国がやった事は国際中央銀行にあるリビアのドルとユーロ資産を「人権侵害の制裁」という名目で凍結したのです。

実際の原因は「心理効果」でイスラム界のリーダーで最も影響力があるカダフィは「価値が変わらない金本位性」にする宣言をマレーシアで文書にしました。
それに多数の国家が続いてきました。猛烈な勢いで準備をしていました。

カダフィはアフリカ連合、そしてアフリカ統一通貨を作ろうとしてCIAが触発して反乱が起きました。

これは「世界金融システムの崩壊」の先を見ていた爆撃の前にカダフィはロシア、インド、中国を回って彼は金(ゴールド)での取引を推して回っていました。

「希望の連鎖」が起きるところでした。なぜなら、どの国もFRBとバーナンキーの奴隷はうんざりだったのですから。アメリカ国民だってバーナンキーの奴隷です。アメリカ政府はバーナンキーからお金を借りているのですから。

金取引で「紙」を捨てる動きが出てきた。もしカダフィが紙を捨てて金(ゴールド)にする時間があったのなら、ムスリム圏だけではなく多数の国から支持されたはずです。

ドイツのメルケル首相も「あと、どれだけアメリカの失敗のつけ払いが続くの?」と苦言を呈している。彼らも金本位性に移したかった。世界中がバーナンキーのために働きたくないのだ。」
(引用終了)

 

TPPも、西側金融が日本の市場のみならず社会を食い荒らすための仕掛けであり、断れば、ドジョウにはがダフィーと同じ運命が待っているわけです。ガダフィーとの違いは、断ってすぐ首相を辞めてしまえば、相手も追ってこないので殺されることは多分ないということでしょう。ドジョウにそれだけの根性があるとは思えませんが、万が一、見事、TPP交渉参加を断って首相を辞めるのなら、私はこの人の評価を三段階上げることにやぶさかではありません。

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