百醜千拙草

何とかやっています

沖縄科学技術大学院大学のGHQ

2011-11-22 | Weblog

柳田先生のブログで、柳沖縄科学技術大学院大学の不正疑惑について、理事会へ審議の請願書を出して告発したものの、木で鼻をくくったような返事が来て、事実上、黙殺された、という状況になっているということを知りました。理事の不正ですから理事会が自己批判するようなマネはしないのでしょう。日本の政府、官僚組織を見てもわかるように、組織では、不正を正して人々の権利を守ろう、というタイプの人間は、権力中枢から嫌がらせを受けて追い出され、結果、権力に残った連中は保身だけには長けた事なかれ主義のクズばかりになってしまうわけですが、それが仮にも「大学」という場所で起こっていて、関係者や学生を含む運動にならない(通常の大学ではなく大学院大学であるという性質にもよるのでしょうけど)という辺りがちょっと悲しいです。東大紛争や「いちご白書」を私はリアルタイムで知っているわけではありませんが、そういう話を通じて、私の中には「大学」は、学生や教官が共につくる民主主義的自治組織であるというイメージが今でもあります。そうあって欲しいと思っています。

コメントで戴いた情報で、この大学での以前のパワハラ事件も国会まで上がったもののアホウ氏の形式的答弁でお茶を濁されて終りになった、という話を知りました。そして、その後、次のようなコメントを戴きました。(強調は著者)。

OIST新組織体制のようです。トップが責任を取らない体制がいつまで続くか注目に値します。今後柳田先生がどうでも良い理由で罰せられたり圧力をかけられたときにOIST内部で何もアクションが起こらない場合は組織内の自己浄化は今後不可能と見て間違いないでしょう。また独立した第三者機関のチェックが形骸化することはパワハラを受けた方のブログを見れば明白です。誰がこのような組織を望んでいるのかと考えたとき、それは現場で働いている人間でもなく、沖縄県民でもなく、日本国民でもなく、おそらく外国勢で固められた上層部だけなんでしょう。

柳田先生の告発の顛末を見ると、まさにその通りのことが起こっているようです。このような不正行為が堂々と何年にも渡って行われてきているのに、それを正す機構が一切、機能していないのです。(日本の検察と司法の腐敗ぶりを見れば、不思議はありませんが)。トップが責任をとらない卑怯者体質は、日本の官僚および官僚的組織をその最たる例として、日本に広くはびこっています。税金がかなり投入されているこの沖縄大学院大学が、外国人や(あるいはその背後にいるかもしれない内閣府の役人)にいいように利用されて、実際に実害を受けているのは、一般国民であると思います。それでもおとなしい日本人は、文句を言うこともなく、略奪されるがままなのでしょう。行政や第三者機関がそもそも保身第一の事なかれ主義なのだから、被害にあっている弱い立場の人間は本当に救われません。

柳田先生は、この大学を、(私の解釈によると、進駐軍が、彼らの基準を押し付けて、日本人を奴隷化して、その富を奪う)「TPP的大学」と呼んでおられましたが、頷けます。アメリカの属国としての負け犬根性が叩き込まれている日本の行政官僚などがいう「国際化」はアメリカのモノマネをし、日本人には不便なように、そしてガイジンには便利なように、組織を変えることのようです。ちょっと前には、日本にあって日本人を雇用しておきながら、社内公用語をわざわざ英語にしたという恥ずかしい会社がありました。その発表をするのに社長自ら英語で記者会見したという病膏肓のニュースを見て、私は正直、呆れを通り越して怒りがこみ上げてきました。これを負け犬根性といわずして何というのだろう、こういう根性が、日本をアメリカの属国の地位に釘付けにし、そのツケを沖縄の人々や一般国民に押し付けて、自分は知らないフリをする卑怯をのさばらせてきたのではないのか、と思ったのです。

それにしても、国内にはTPP交渉参加は議論が必要だと言いながら、エダマメは「政権がTPP参加で合意し、全ての品目と分野を対象にする」というウソをアメリカ側に伝えたそうで(衆議院議員小里泰弘のブログ)、平気で二枚舌を使うドジョウ政権は最低です。政権延命のためにウソ、思いつきを連発した空きカンはクズでしたが、ドジョウの腰の低さ(足の短さ)と八方美人も、ただの政権延命のための姑息な手段にしか過ぎなかったようです(最初からうすうすわかってはいましたが)。

TPPが締結されると、日本の多くの組織で沖縄大学院大学のようなことが起こるでしょう。日本にあって日本人の税金を使った組織でありながら、アメリカのスタンダードを押し付けられ、管理中枢を狙って侵入してくるアメリカ人はその税金を横取りし、そして日本人労働者は彼らの奴隷となって、日本人同胞を搾取するために使われることになるのでしょう。

戦後のGHQ統制下に逆戻りというわけです。やりきれませんね。

コメント (2)
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