百醜千拙草

何とかやっています

米大統領選本格スタート

2012-01-03 | Weblog

明けましておめでとうございます。

しかし、昨年の地震、原発事故、崩壊しつつある日本社会、政府がつき続けるウソ、世界的経済危機、年は越せたのは良かったとしても、回りを見渡しても何もめでたい様子はありません。

めでたさも、全然めでたくないぐらいなり、世界の春、今年も、力まず行きましょう。

 

民主党比例議員が泥舟から逃げ出して新党結成という話。残っても次の選挙での落選が決まっている比例議員です、一か八か、飛び出して消費税増税反対を旗印に賭けに出ようと思う気持ちもあったのでしょう。自民党の沈没時に似てきました。ドジョウのヤケクソ解散前に小沢新党ができれば、共闘して官軍に返り咲くチャンスもあろうという読みなのでしょう。この離党の動きはドジョウ内閣を追い込む上では歓迎ですが、しかし、「新党きずな」というネーミングは、如何がなものか。「立ち枯れ、ポン」ほどではないにせよ、これでは何を目指している党なのかわかりません。ついでに鈴木氏の「大地 真民主党」というのも意図はよくわかるのですが、ネーミングはどうかと思います。もし、真民主党が大きくなって、更に分裂したら「真真民主党」ができるのでしょうか。弁証法的に対立を超越した名前が必要なのではないかと思うのですが。

 

さて、アメリカの話、3日は、アイオワでの共和党大統領候補予備選挙で、いよいよ大統領選が本格的に始まりました。共和党候補はこれからの数ヶ月続く長い指名獲得への戦い、続いての本選挙へと続いて行きます。

アイオワは中西部の非常に保守的な州であり、アメリカを代表するような州とは言えないと思いますが、この州での勝敗はこれからの長丁場の選挙戦のトーンを決めますから、各候補とも気合いが入っています。4年前の共和党候補の予備選挙の時は、確か、マイク ハカビーがアイオワでトップだったような気がします。結局、マッケインが指名を取ることになったワケですが、このことからも、アイオワが必ずしもアメリカ全土での人々の意向を反映せず、非常に保守に偏った投票行動をすることがわかります。

しかるに、今回のアイオワの投票前調査では、マサチューセッツ前知事のミット ロムニーがかなり支持されているという話を聞きました。ロムニーはミシガン、マサチューセッツと民主党が強い州をバックグランドにしていて、しかもモルモン教徒であり、他の候補と比べても「保守度」の高い候補とは言えないと思います。私は、個人的にこの人が好きではないので、とにかく他の候補に頑張ってもらいたいと思っておりますが、アイオワでロムニーの支持が高いというのは、ちょっと不気味です。当初、本命と思われたギングリッチの支持は右肩下がりです。やはり奥さんを3回も替えて、しかも最後のは不倫がらみだった、という点が保守的な土地で嫌われているのでしょうか。この人のしゃべっているのを聞いても、余り感心しません。どちらかというと頭は悪そうです。対して、保守的な土地柄もあるのでしょうが、支持を伸ばしているのがロン ポールです。この人はテキサスの普通の家庭に育った医者上がりで、この人の言うことは大変マトモだと私は思います。今回の候補の中では多分、頭も最も良いでしょうし、当たり前のことを主張できる正直さもあります。がんばってもらいたいと思います。予想どおり、攻撃性が嫌われているのか、保守の支持をもっと集めてもよいはずのティーパーティのミッシェル バックマンの評判は悪いようです。最近、キャンペーン マネージャーがロン ポール陣営へと移ったことに対しても、散々ロン ポールの悪口を言っていましたが、この人は、こうして人の悪口を言い回るから支持が落ちているのがわからんのでしょうかね。意外なのが、ペンシルバニア出身のサントーラムです。当初、ダークホースと考えられていたサントーラムが支持を急激に伸ばし、ロムニー、ポールに続く3位に就けています。この人はよく知りませんが、喋っているのを聞いていると、ポールの次にマトモそうです。ただ、支持グループが強くなさそうなので、アイオワや保守的な州ではそこそこ行けても、多分、中盤で失速するのではないかと想像します。まだ若いので、今回を試金石として、4年後、または8年後に再挑戦すればよいのではないでしょうか。

ミット ロムニーのアイオワでの高い支持率を私はちょっと恐れています。人は外見で候補を選ぶ傾向があります。しかし、国の経済がここまで悪いと人々も真剣に候補を見るでしょう。ロムニーは外見では他の候補者よりも多少、見栄えがするかもしれませんが、しゃべっているのを聞けば、評価を下げる人も増えるでしょう。思うに、中盤ぐらいからロムニーは徐々に支持を落として行くのではないか、と予想します。しかし、アイオワの次はニューハンプシャーで、田舎とはいえ東部のニューイングランドという土地柄も入っていますし、ニューハンプシャーではロムニーがトップをとるのは間違いないでしょうから、ヘタをしてロムニーがアイオワ、ニューハンプシャーと連続して大きく支持を得ると、最後まで調子に乗って行ってしまうかも知れません。一方、ポールは、序盤をそこそこに戦えば、支持は徐々に上がって行く可能性が強いのではと思います。つい最近、アメリカンアイドルの初代チャンピオンのケリー クラークソンが同じテキサス出身のよしみ故か、ポール支持を表明し、うけて、レコードの売り上げが急増したというニュースがありました。私、アメリカンアイドルはそこそこフォローしていますが、彼女は歴代の優勝者の中でも、一番歌がうまいのではないかと思います。彼女は唯一その後プロとして成功しているアメリカンアイドル出身歌手だと思うのですが、そのような歌手が、社会の一員として、特定の政治家の支持を表明するというのがアメリカ流でよいです。あと、アイオワ議員、スティーブ キングがエンドースメントを保留しており、彼の支持候補者の表明で票の流れが影響される可能性があると思われます。アイオワ コーカス、私の予想は、一着ロン ポール、二着ロムニー、三着サントーラム、四、五着がペリーとギングリッチ、六着、バックマンです。いずれにしてもトップ3は接戦になるでしょう。

ムリな話でしょうが、日本でも、若く影響力のある人々が、ためらわずに社会的、政治的メッセージを発するようになれば、日本の官僚制封建制度の改革が随分進むのではないかと思うのですけど。

今年もよろしくお願いします。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする