百醜千拙草

何とかやっています

一流の研究室の一流の学生

2013-12-13 | Weblog
ジム ホール氏死去とのニュース。83歳。多分、もっとも有名なジャズ ギタリストではなかったでしょうか。若い時は、ハードバップのリズムで管楽器の小グループのジャズが好きだったので、ジャズギターというのは余り聞きませんでした。ギターとオーセンティックなジャズは個人的には相性が悪いと思いますけど、バラードやボサノバ風のラテンジャズにはいいと思います。ジムホールは、フリー化(?)する前のエラ フィッツジェラルドの伴奏で最初に有名になったようです。Youtubeにビル エバンスとの競演がありました。こういうジャズも悪くありません。


さて、昨日、とある一流研究室の大学院生の人から、研究のことでアドバイスが欲しいというメールを貰って、話をする機会がありました。私は普段、大学院生の人の交流はほとんどありません。
 やってきたのは中国系のさわやかな青年で、少し話しただけで、彼が極めて優秀であることがよくわかりました。よく勉強しているし、最新のテクノロジーや動向にも詳しいし、自分の研究系の強みや弱点も理解しています。
 彼の年代のころの私はどうだったろうか、と思わずにいれませんでした。彼の年のころの私なら彼の足下にも及ばなかったでしょう。正直、ちょっと落ち込みました。今、対等に話をできるのは、私の方が経験が多いからで、この調子だと数年以内には、すっかり追い越されてしまうのではないかな、と思いました。そういう優秀な次の世代の人々と、衰え行く体力と記憶力というハンデを抱えた私が、研究資金を争って、闘わないといけないのですから、真っ正面から組み合うわけにはいきません。追いつかれるまでに、できるだけ距離をはなしておかないといけないと思った次第です。(研究分野が違っていてよかったです)とは言っても、せいぜいできることは、短い足でコツコツと毎日、歩き続けることだけですが。
 ま、そういう利己的な話はおいておいて、彼のような優秀な若い世代の人と知り合えるのはうれしいことです。私の身の回りにいるポスドクやファカルティを見回しても、彼ほどのレベルの人は、多分1割に満たないでしょう。
 一流のラボは、彼のような優秀な学生がいて、潤沢な資金で研究をしているのだと思うと、(もともと比べること自体がおこがましいですが)私のような個人経営のような零細研究室では、太刀打ちできないのも道理だ、と不思議に納得した次第です。
 それでも、私も生き残って何らかの意義のある研究成果を出して研究界に貢献したいと思うので、まだ誰かに必要とされている間は、私は自分のNicheでコツコツと頑張ろうと、志を新たにしました。優秀な大学院生に刺激された日でした。(ウチの女の子たちも頑張ってくれていますし)
コメント
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