3週間後が〆切のとある財団への研究費申請書を書いています。二人で分担するつもりで書き出したのに、もう一人の人は反応が鈍く、結局は言い出しっぺの私が二人分書かねばならないような感じです。
最初の一ページ目のセールストークの部分を少し前に書きました。しばらく放っておいてから読み返して自分でも驚いたのですが、過去に書いた申請書と比べて、セールストークが随分上達していることに気がつきました。自画自賛ですが、研究申請におけるセールストークの四つのコンポーネント、Why、Who、What、Howが明快な論理に沿ってうまく配置され、研究の必然性と妥当性が強調されるように書かれています。(そのように自分で書いたつもりなのであたり前ですけど)この数年、申請書書きで随分苦しみましたが、それでも何か得たものはあったのだなあと思いました。(その得たものが今後、何らかの役に立つかどうかは別問題ですが)
このセールストークの部分、映画で言えば予告編です。ここでレビューアの期待感をいかに高めて、心を掴むことができるかが勝負です。激しい研究費獲得競争ですから、予告編が面白くないと、本文はマトモに読んでもらえずないまま予選敗退してしまいます。
最終的には、研究費申請書は、やはり研究計画の中身が第一なので研究がショボいといくらセールストークがうまくても売れません。しかし、研究内容がそこそこのレベルであれば、売り口上の果たす役割は大きいと思われます。私は、人付き合いが苦手でセールス的活動が嫌いで研究に入ったような所もあるのに、結局、セールス活動や人間関係にもっとも時間と苦労を費やすことになっているような気がします。
しかし、思えば、社会的存在として生きていく以上、人間は常に何かを誰かに売るという活動をしています。普通の仕事だと、商品、サービス、労働、などを売っています。アカデミアの研究だと、もう少し間接的になりますが、研究成果を元にして研究計画を研究費を出す側に売るということになります。必ずしも金銭的な意味ではなく、人と人や社会とは、give and takeの関係が成り立たないと動かないという意味です。そのgiveとtakeのtransactionに仕事や生活が依存している現在社会では、人間は皆「商人」と言えるかもしれません。
多少、上達はしてはいますが、私はまだまだセールスはうまくありません。拒絶されると傷つきますし。しかし、商いは牛のよだれとも言います。細く長く、誠実に続けることが大事なのでしょう。
「魂の商人」、石田梅巌は、「正直に儲けること、儲けたお金は社会に還元すること、それが経済人・商人がすべき役割であり、果たすべき義務と責任であると述べ、「武士道」に対する「商人道」を打ち立てたそうです。
研究費申請書も、正直さと社会への貢献を念頭にやらねばいけないと戒めながらやっております。
最初の一ページ目のセールストークの部分を少し前に書きました。しばらく放っておいてから読み返して自分でも驚いたのですが、過去に書いた申請書と比べて、セールストークが随分上達していることに気がつきました。自画自賛ですが、研究申請におけるセールストークの四つのコンポーネント、Why、Who、What、Howが明快な論理に沿ってうまく配置され、研究の必然性と妥当性が強調されるように書かれています。(そのように自分で書いたつもりなのであたり前ですけど)この数年、申請書書きで随分苦しみましたが、それでも何か得たものはあったのだなあと思いました。(その得たものが今後、何らかの役に立つかどうかは別問題ですが)
このセールストークの部分、映画で言えば予告編です。ここでレビューアの期待感をいかに高めて、心を掴むことができるかが勝負です。激しい研究費獲得競争ですから、予告編が面白くないと、本文はマトモに読んでもらえずないまま予選敗退してしまいます。
最終的には、研究費申請書は、やはり研究計画の中身が第一なので研究がショボいといくらセールストークがうまくても売れません。しかし、研究内容がそこそこのレベルであれば、売り口上の果たす役割は大きいと思われます。私は、人付き合いが苦手でセールス的活動が嫌いで研究に入ったような所もあるのに、結局、セールス活動や人間関係にもっとも時間と苦労を費やすことになっているような気がします。
しかし、思えば、社会的存在として生きていく以上、人間は常に何かを誰かに売るという活動をしています。普通の仕事だと、商品、サービス、労働、などを売っています。アカデミアの研究だと、もう少し間接的になりますが、研究成果を元にして研究計画を研究費を出す側に売るということになります。必ずしも金銭的な意味ではなく、人と人や社会とは、give and takeの関係が成り立たないと動かないという意味です。そのgiveとtakeのtransactionに仕事や生活が依存している現在社会では、人間は皆「商人」と言えるかもしれません。
多少、上達はしてはいますが、私はまだまだセールスはうまくありません。拒絶されると傷つきますし。しかし、商いは牛のよだれとも言います。細く長く、誠実に続けることが大事なのでしょう。
「魂の商人」、石田梅巌は、「正直に儲けること、儲けたお金は社会に還元すること、それが経済人・商人がすべき役割であり、果たすべき義務と責任であると述べ、「武士道」に対する「商人道」を打ち立てたそうです。
研究費申請書も、正直さと社会への貢献を念頭にやらねばいけないと戒めながらやっております。