百醜千拙草

何とかやっています

週末の動き

2018-05-29 | Weblog
いろいろな動きがあった週末でした。
個人的には、ずっと行きづまり感が強かった複数のプロジェクトのうち、昨年始めたサイドプロジェクトに希望が見え始めたこと。あるアッセイ系を立ち上げる必要があったのですが、金と人手の問題でなかなか困難なので足踏み状態が続いていました。行き詰まってしまい、「まずは金だ」と思い、いろいろグラントのネタを毎日探している間に、たまたまそのアッセイができる人が独立して研究室を持っていることがわかりました。朝にメールを書いたらその日の夕方までに具体的な共同研究の計画ができ、一気に前に進みそうな感じになりました。この人がトップで書いた6年前のCellの論文はこのサイドプロジェクトを始める時に読んだのですが、私が読んだ中で、美しい論文トップ10に入るのではないだろうか、と感心した覚えがあります。productiveな研究室からの論文だったので、本人の実力なのか、研究室のリソースとPIのガイダンスゆえなのか判断がつきかねましたが、返ってきたメールの返事を見て、この人は私よりも相当頭がいいと感じました。メールのレスポンスが早い、表現に無駄がない、英語が正確、メールの体裁の細部に気が配られている、などのことは、3行のメールでも分かります。頭が良いことに加えて、私にとって、より重要なことは、その相手が信頼できる人間かどうかです。これを3行のメールで判断するのはちょっと難しいです。頭の良い人は誠実そうに振る舞うのもうまいですから。ただ、論文の図や構成を読めば、研究に対しては誠実かどうかは大体、分かります。人間が誠実かどうか、それを判断するのは難しいです。(そもそも、私は人を見る目のなさに関しては自信があります)通常は誠実でも、切羽詰ると己の利益のために他人を裏切る人はよくいます。まして、普段から小さい嘘をつくクセのある人は、基本的にはダメだと思っておいた方がいいでしょう。私は、小さいウソぐらいなら確認をちゃんとすれば大丈夫だろうと軽く見て、結局、最後に手酷く裏切られ、痛い目にあいました。他人を変えることはできません。ウソつきは長年ウソをつくことが自己利益を増大する上で正しいと信じているのです。そのために自分のウソや不誠実さによって他人が被る被害は仕方がない、人間が生きるために他の動物を殺すようなものだから、やむを得なければ他人を騙して利用することは正当な権利である、と信じているのです。そして、そのやむを得ない状況というのは限りなく拡大解釈されていきます。だからこそ大ウソつきほど堂々とウソをついて悪びれないのです(アベが典型例ですね)。そういう人を教育して誠実な人に変えることはできません。ウソをつく人にはウソの大小に関わらず、深く係わらないことです。まして、アベのようにバレバレの大ウソを平気でついているのに、まだウソをつき続けるようなのは、論外です。今週もまた、愛媛県文書からまたアベの大ウソがバレました。アベは2015年に加計学園と会っていたという愛媛県文書を否定。加計学園もあっていない、と愛媛県文書を否定。それならそれで、加計学園は愛媛県を騙したこととなり、詐欺事件です。東京新聞はまた一面で「加計・学部新設 官邸幹部がこぞって関与か」と報道。何れにしても、アベ、カケ、ともに大ウソつきの詐欺師であることに変わりはありません。中村県知事は、皮肉まじりの正論で反論。「よほどこれ(愛媛県文書)が事実だと困る人がいるのかなと。正々堂々とやりましょうと呼びかけたい。いくらそういういちゃもん付けても、何事も正直、真実というのを覆すことはできない」と強調した、とのこと。
前代未聞のウソつき総理のアベ、それでもまだこのcon manをかばおうとする自民党と政府官僚に対して、KOMIYA Tomone@frrootsさん:なんかもう「安倍首相以外のすべての人が嘘をついていたということになったとしても、安倍首相が嘘をついていないことになればそれでよい」みたいなことになってませんか。
 昨日の予算委員会では、福山議員、加計問題で、改めて数々の証拠を突きつけてアベを追求すると、アベは「委員がつくられたストーリーなんだろう」と発言、国会騒然。ウソつきでずるい奴ほど、正直な人間をウソつき呼ばわりするという教科書的見本。それにしても、アベほどの恥知らずは見たことがないです。

と話がずれましたが、この新しい共同研究者の人とのやりとりは週末の間も続き、お互いにやる気になっているのが感じられて、嬉しかったです。こういうのが研究の楽しみの一つでもあります。

さて、世間の話を短く。

フィリップ ロス氏、死去。サリンジャーなどの近代アメリカ文学にはまっていた高校生時代、ロスの「さよなら、コロンブス」も感銘を受けた一つでした。もう小説は読まなくなりましたが、若い時に読んだものは妙に残るもので、ロスの名前を訃報欄で見たときは、なんとなく美空ひばりやダイアナ妃が亡くなった時を、ふと思い出しました。子供の頃の記憶という共通項でリンクしているようです。昭和は遠くなりにけり。

籠池氏、10か月の勾留の後、ようやく保釈。さすがに大阪地裁もこれ以上、引っ張れないと思ったのでしょう。対して、村木さんでっち上げ事件で前科のある大阪地検、保釈反対請求をしたらしいですが、呆れますな。
 籠池氏は、「国策勾留」であり、籠池夫人に関しては「冤罪」であると地検を批判。小学校認可の判を押した松井知事、払い下げの認可の判を押した財務省に本来の責任があると指摘。ごもっとも。籠池氏を詐欺罪に問うのであれば(そもそも、すでに補助金は全額返還している籠池氏を、補助金不正受給に対する特別法があるのにもかかわらず、わざわざ詐欺罪で引っ張り、しかも正当性のない勾留を10ヶ月も強いた、という事実そのものが、これが、口封じのための国策勾留であったことを証明していますが)、何億もの国有地を管理する義務のある財務局も小学校の認可を出した大阪府も、よくて、ろくにdue deligenceもできない無能の集まり、知ってやったのなら、判子を押した分、籠池氏以上の詐欺師の集まりであると、断罪されなければなりません。
 籠池氏、会見では「今後、いろいろ、活躍させて頂くつもり」と含みのある発言。アベに対しては「ウソをつかずに正直にやるのがよかろう」と。しかし、アベのウソつき卑怯者体質は性来のもので、死ぬまで治らんでしょう。どうにかして責任のある立場から引きずりおろすしかありません。

トランプ、北朝鮮との会談を延期。これ、どちらもどちらですけど、「交渉の技術」とかいう本を出したクセにトランプの交渉術の稚拙さにはあきれかえります。救いのないのは本人は自分が交渉の達人だとでも思い込んでいるところでしょう。トランプの交渉の技術というのは、札びらで相手の頬を張り、相手の弱みに付け込んで要求を飲ませ、飲まない相手は力で脅す、と金と力があればバカでもできることで、それは、長期的な相互関係の安定と繁栄をを目指す良いう視点が欠けており、短期間の勝ち負けでしか物事を判断できない幼稚なエゴにドライブされているものです。
 アメリカやNATOのリビアやイラクでの汚いやり方を見ていたら、北朝鮮が疑心暗鬼になるのは当然です。ましてや相手は、目先の損得でしか物事を考えられない単純バカのトランプです。
 それから、トランプ、米朝戦争になったら、戦費は日本と韓国が負担することになると言ったらしいです(これ本当なら、アベ政権の背任は度を超えています。ま、おそらく日米地位協定に基づく日米合同会議でアメリカに命令されたのでしょう。アベにはイエスと言う以外の選択はなかったのでしょうが。交渉の達人だと自負するトランプはまとまるべき話を壊すばかり、外交が得意というアベは、単にアメリカとロシアの要求は丸呑みするしか能がなく、その他の国にはおだてに乗せられてカモにされ、カネを毟り取られるばかりで、一方的に国益を損じている、この状況は、なんといっていいのか。
 ついでにネットで話題になっていますが、トランプが対話の延期を通知した手紙が小学生並みのレベルだという話。私も見てみました。英語が小学生レベルというよりは、書き方稚拙だと思います。露骨に脅したり、かと思えば、すかしてみたりと、本人はバランスをとって交渉しているつもりなのでしょうが、主導権は自分が持っているとの傲慢さが鼻につきます。多分、トランプは読む側の立場に立って物事を考えるいう能力に欠けているのでしょう。自分に都合の悪い連中はどんどん切り捨ててイエスマンばかりで政権を固めるから、こんな手紙を誰も止めないのでしょう。アベもそうですが。こんなのがトップでいいのか、共和党、自民党。
コメント
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