鳥瞰ニュース

空にいるような軽い気分で・・・

樹が金網をすり抜ける

2015年02月05日 00時33分44秒 | 勝手に応援


成長途中で枝先が金網の目を通り抜けてしまい、ぐんぐん伸びて戻るに戻れず、金網を取り込みながら成長したように見える。その樹を切り倒しはしたけれど、金網部分にノコギリやチェーンソーの刃が当たったら、道具が残念なことになるので、こんな残り方になったのだろう。枝芽がでている部分は徹底的に掻き取り、削いで、枯れさせようという意図か。憎しみや怒りの代償行為に見えたりもする。

街路樹の幹が、歩道と車道を分けている手すりをくわえこんでしまったのは、何本か見たことがある。今でも見られると思うのだけれど、京都南区の九条通り市バス車庫近辺。この画像を見て解ることは、木が成長してもフェンスを持ち上げたり広げたりしていないこと。

年輪をつくって太るときに、縦方向に太ることは決してないのだろうか? 木の組織自体が水のように流れて上に伸びているのだろうか? 成長点だけが細くぐんぐんカタツムリの角みたいに伸びるのだろうか? 太い幹からも枝が小さく生えてくることがあるのは、樹形輪郭の限界がくる前の予防措置として、成長点が発生するのだろうか? ひこ生えなどと名付けているがヒコでも再生でもなく、根が残っていて成長点発生の条件さえ残っていれば、本体は不滅だということなのだろうか?

そんなことを考えて思い出したことがある。子どもの頃、ブナの木にくぎで名前を彫り込んだのが半世紀以上経っているのに残っている。木は大きくなったのに、彫った位置は変わっていない気がする。アスファルトを割って生える芝とか、例のど根性大根も、根が地中で太って押し広げるけれど、茎や葉の部分は成長点が伸びるだけで押しのけることはしていないようだ。

フェンスに馴染んでいたこの樹は伐られてしまったけれど、もしかしたら芽をだすかもしれない。朽ちる部分はあっても地面すれすれ辺りからまたぐんぐん枝をだしてくるのかも知れない。ときどき行く散歩コースなので、こいつに何かが起きることを期待したい。
コメント (2)
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