日当たりの悪いところには雪が残っている。
向こうではフキノトウが花盛り。
だいたいにして、タネを蒔くのも遅すぎた。
周りの見守ってくれている方々が、『冬越し大根は陽に当たると、すぐに黒くなって傷むから、雪から掘り出すくらいが良い』と言ってくれていたのに、タイミングを逃した。
不順な天気のせいだ。
いやいや、不純な私のせいでもある。
傷んでさえいなければ、そこそこおいしいはずなので、誰かれにとプレゼントするつもりでいた。
未熟でも形が良くておいしいなら、売り物として店に並ぶようなことのない代物だけれど、おずおずと差し上げるつもりでいた。
洗ってみると、部分的にグジュグジュに傷んでいるのがかなりある。
切ってみると、水が染みたようになっているのも相当ある。
黒い星がどこまで切っても出てくるのさえある。
悪い部分を切り取ったら、半分以下の3分の1くらいしか、食べられるっぽいのは残らなかった。
それも、まともな形を保っているのは皆無。
まことにもって痛恨の極みの農事初心者失敗の巻。
こうなったら、これからクズ大根を毎日食ってやるしかない。