ウチのムクゲは雨に濡れると生き生きとする。
出先で、いくつかの台風被害状況を見た。
カーポートやテラスの波板は劣化状況にもよるけれど、かなり被害を受けやすい。
アクリルやポリカーボネートのパネル仕様は留め部材がしっかりしているので比較的丈夫だ。
出先のある事務所では連結カーポートのパネルが3枚無くなっていた。
そうしてその隣の家では、屋根の棟瓦が1mほどを残して無くなっていた。
事務所の大将(所長?)と話していて台風に話が移ったときに、彼が隣の棟瓦の被害に気付いた。
その瓦が自分のところのパネルを直撃してダメージを与え、そのせいで飛ばされたのかも知れないという展開にはならなかった。
『棟瓦が無くなっているのに気づいてるやろうか・・教えてあげよう』と言って、出向いていく善意の人だった。
よそでは、工場のスレート壁材が剥がされて飛び、隣の工場のガラスを割った事が明らかな現場があった。
スレート壁材側は恐縮して『自分のところで弁償させてもらう・・』と言っていたが、先方は『台風がやったことだから、こういうことはお互い様で、それぞれが自分のところを直そう・・』と言う、紳士的会話に立ち会った。
ニュースでは、マンションの高層階の部屋に飛来物が飛び込み、それで人が亡くなったという事例もあった。
先ほどテレビ映像で見たのだけれど、風で飛ばされた破片の二次被害はまことに恐ろしい。
どこの何が飛んできたかも分からない大被害も多くありそうだ。
地震雷火事親父と言うけれど、大風を入れなかったのは想像力不足ではなかったのか。
十年近く前になるだろうか、我が家の屋根瓦が30枚ほど剥がれたことがある。
近くのゴルフ場のネット支柱が何本も倒れた大風だった。
私はそのとき外を見ていて、ダウンバーストだと直感した。
横殴りの雨ではなく、回るわけでもなく、雨粒が方向を定めずに地面を激しく叩いては勝手な方向に散っていた。
瞬間的だったから、瓦が落下して割れたのは3枚で、あとは外れたまま屋根にあったし、予備なのか余ったのかそういうものなのかちょうど3枚だけ新築購入時に付録みたいに置いてあったので、業者に頼むことなく自分で直せた。
その時に、阪神大震災前の新築でウチのような日本瓦の場合は釘を打たない土葺き工法が普通だったという事を知った。
シリコン打ちなりビス止めなりで固定しないと、昨今の何が起きるか分からない状況では不安だ。
南海トラフの大地震予測のことも考えるなら、とにかく秋になったらやってしまおうと、ようやくにして思う。
先日のアンテナ復旧では、裸足で屋根に上がり、足裏がヤケドしそうで往生した。
万全のシミュレーションをしつつ、ゆとりをもってやらなければならない。