鳥瞰ニュース

空にいるような軽い気分で・・・

ケチの連鎖反応

2018年09月21日 05時56分05秒 | 言葉の世界
ひとりでやるのは無理ではないかと心配で仕方なかった大仕事をやる。
若い頃なら力任せにやれただろうけれど、約60kgの繊細な品物を最後にひとりで車から下ろして設置しなければならない。
朝の6時半に『ヨシ!』と気合を入れて出発。
7時に、荷物が届いているはずの場所に引き取りに行った。
3梱包に分かれてあるはずの品物が1梱包しかなくて、これがケチのつき始め。
早朝に配達する運送便が下ろし忘れたか、早起きの泥棒に盗まれたのか。
下ろし忘れに違いないと踏んで、担当者に電話しても早すぎて繋がらない。
メールを送って待つことほぼ1時間。
連絡があって、とにかく無いことを納得してもらい、流通経路をたどってもらうことにする。
30分あまりして、所在が分かったと連絡があり、下ろし忘れではなく始めから積み忘れ。
30分後にようやく残りの2梱包が届き、ここまでで2時間のロス。
約束の時間まではゆとりを持って下道で行くつもりだったところを高速を使って1時間足らずの遅刻で現場到着。
大工さんに遅刻を詫びて取り掛かろうとすると、『監督がもう少ししたら来るので、やるのを待って欲しい』と言われる。
遅刻が帳消しになったので、これはケチにはならない。
梱包を解いてノックダウンの製品を組み立てたり仮置きしたりして、準備段階が終わった頃に監督登場。
打ち合わせをしたら、現場の不手際が見つかり、その修正ができるまで待って欲しいということになり、この待ちぼうけが2番目のケチ。
やり方は大工の腕や経験や監督との力関係などで決まるのだが、若く丁寧な仕事ぶりの大工さんで、監督の言いなりになるタイプだったので待つ身には最悪。
不満をあらわさず、彼の仕事のじゃまをしないよう現場駐車場近辺で出来上がるまで待って、私が仕事に取りかかれたのは正午前。
大工さんが駐車場の車内で昼飯をとり始めたので私は飯抜きでやることにする。
ベテラン大工だと現場で昼寝をしたりするので、そのペースに合わせないといけないことが多いのだけれど遠慮しなくてもよくて助かる。
2時間あまりで取り付けはでき、今度は昼過ぎに問屋に到着することになっている60kgの製品を引き取りに、コンビニおにぎりを食べながら高速に乗る。
問屋で積むのを手伝ったが、ひとりではやはり無理だと確信。
腰を痛めたり、よろけて製品を傷つけたりする可能性があるので、午前中の待ちぼうけを利用することに決めた。
現場に着き、製品の角を突く場所をイメージして何箇所かに幅広の角材を置いて準備完了。
若い大工さんに、『ちょっとだけ荷下ろしを手伝ってくれませんか』とお願いする。
ここでケチがついたら絶望的雰囲気になるけれど、そこは年の功のわずかな負い目を利用することに成功した。
気持ちよく手伝ってもらえてゼロサムの解消。
そうしてセッティングも無事に済み、最後の確認段階に入ったら、メーカー側の加工間違いが発覚して第3のケチ。
電話ですったもんだして、誰のどの時点での責任なのか、原因追求が始まる。
私に責任がないことははっきりさせたので当方の売上に影響はない。
追加工事は発生するだろうけれど、前もって言ってあったから、私は田舎に予定通り帰省する。
ケチの連鎖は断ち切れるかどうか、無事逃げおおせるか、大仕事をこなしたのにどうもすっきりとしない。
コメント (2)
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