散歩の途中で、立位稲荷神社という立て札に惹かれて狭い道を分け入った。
竹藪の中に古い社には似つかわしくない真新しい鳥居が二本あった。
立位開脚前屈という言葉を思い出したが、立位は地名だろうか。
神社を囲むフェンスに竹の子が首を突っ込んでしまっていた。
正しい立位を取れないざんねんな姿。
金網を破ってまで竹の子を助けるということは考えられない。
抜け出た部分を切り取れば食えないことはない。
でも誰もそんなことはしないだろうから、これ以上成長できないまま腐るにまかされる。
まるで○○のよう、そのように観る人の心をざわつかせながら朽ちていく。