鳥瞰ニュース

空にいるような軽い気分で・・・

落穂拾い

2023年09月26日 09時00分22秒 | アングル






裏にある田は総ての作業を丸投げ、と言うより田を貸して賃料をもらっている。
小作権という言葉は残っているけれど、実態は米作りの経験もやる気もないので農業生産法人に借りてもらって、固定資産税を払える程度の僅かな現金が振り込まれる。
コンバインでの稲刈りは完璧にそつなく米粒の収穫がなされるのかと思っていたら、意外に落穂があると分かった。
未熟で不良な籾(もみ)をしっかり選っているのかも知れないと思いたいけれど、そうでもない気がする。
ミレーの『落穂拾い』は麦だが、貧しい農民の姿を写実的に描いたとされて、『晩鐘』などとともに中学の美術の教科書に載っていた。
貧しいと言いながら、つぎはぎだらけぼろぼろ衣服というわけではないし、東洋の貧しいイメージとは違い小ざっぱりと品が良い。
不満というほどではなくても、なんだか西洋的美しさに違和感を感じていたものだった。
閑話休題、田を歩き回ると、穂のままのがけっこう落ちていて、数分でひと束になった。
これで1合分はあろうかというもので、しっかり田全体から拾えば1升くらいは軽く集められそうだ。
もち米だと聞いているが、何とか籾(もみ)を取る方法はないものか。
漫画で見たのだったか、映画のシーンだったか、一升瓶に入れて棒を突っ込んで突くというのは、落穂を拾ってきての籾取り(正しくは籾摺り)作業だったのだろうか。
ただいま検索してみたら、籾摺りの方法をJAが紹介していて、すり鉢にひと掴みの籾を入れて軟式ボールで下から回し上げていくと籾殻が取れるそうだ。
すり鉢はあるし、軟式ボールも家のどこかにありそうなので、見つけられたら試してみるべしだ。
私はまだ去年の玄米を食べているけれど、そこに落穂拾いしたもち米を入れたら、さぞや美味しかろうと思われる。
うまくいったら、ひまひまに裏の田んぼで、ざるを小脇に抱え落穂拾いをしたら良いかも、夕方になったら『晩鐘』のように首を垂れて八百万の神に祈るべし。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする