どうしたら、こんな薄汚れた姿になってしまうのだろう。
翅が破れているわけではないから、ツバメやヒヨドリに襲われたのではなさそうだ。
蜘蛛の巣にかかったけれど、なんとか振りほどいたという姿にも思えない。
なかなかスマホなんかで撮れる蝶ではないのに、じっとして飛び立つことがなかったのは、何らかのダメージがあるはず。
ベニシジミというくらいだから、紅に近い鮮やか模様で、銀鼠もすっきりと渋いのが普通。
丸い斑点以外にも炭の粉をばらまいたような点々があるのは珍しいかもしれないけれど美しくない。
こんな模様傾向がウチの近所のベニシジミの特徴だろうか。
蝶の収集では、わざわざ翅がボロボロに破れたのを珍重する集め方もあるそうだから、この不細工ベニシジミも価値があるかもしれない。
翅をボロボロにするのは、人為的にいくらでもしようと思えばできるわけだけれど、そこは性善説に基づいた約束でズルはしないのだろう。
ズルといえば、神の手を持つと言われた遺跡発掘研究者のインチキが話題になったことがあった。
収集癖というほどの没入ができなくて、好奇心があるだけの浅い趣味人なので、画像を撮るにとどめる。