和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

河合さんのグリム。

2023-04-06 | 本棚並べ
はい。夏目漱石が『坊つちゃん』ならば、
河合隼雄は『グリム童話集』じゃないか。

ということで、『泣き虫ハァちゃん』さえ満足に読んでいない癖して、
とりあえずは、本棚に数冊をならべてみる。

河合隼雄著「泣き虫ハァちゃん」(新潮社・2007年)

河合隼雄著「〈うさぎ穴〉からの発信」(マガジンハウス・1990年)
  
   装画は長新太。カバーデザインが印象に残ります。
   1985年12月8日に新聞に載った「『グリム童話集』を読む」
   がはいっていました。

河合隼雄著「書物との対話」(潮出版社・1993年)

   こちらにも、「『グリム童話集』を読む」が入っています。
   その前の文には、こんな箇所がありました。
   「今から考えると、私の強いヨーロッパ志向は、
    グリム童話によって養われたところが大きいかも知れぬ。
    小さいときから、グリムに導かれて、私の魂はヨーロッパ
    旅行をしていたとさえいえるだろう。
    『赤帽ちゃん』(赤頭巾はそのように訳されていたと思う)
    という名前は、私の心のなかに深く刻み込まれたし、
    彼女とともに私はヨーロッパの森をさまよい、
    恐ろしい狼に出会ったりした。シンデレラは『りすの毛皮の靴』
    という題だったと思うが、そこに描かれたひとつのさし絵は、
    私にとっては何冊もの絵本と同じくらいに、
    私のイマジネーションを刺激するものであった。  」
                        ( p37~38 )


河合隼雄著「昔話の深層」(福音館書店・1977年)

 この本の装丁・挿絵は、鈴木康司。
 この本では「グリム童話を中心にとりあげるつもりである」
 と「はじめに」で紹介されています。
 そして、河合さんの文が終わると、最後に、この本で紹介された
 『グリム童話』のお話が矢川澄子訳と挿絵鈴木康司で読めます。

河合隼雄著作集5「昔話の世界」(岩波書店・1994年)

  序章のあとに、「昔話の深層」がおかれて、
  つぎに昔話関連文が並ぶ。解題も河合隼雄。

コメント
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