和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

「安房郡の関東大震災」のはじめに。

2024-06-28 | 安房
『安房郡の関東大震災』という題の出だしは、
首都直下地震とは? の定義からはじめたい。

『 首都直下地震とは関東地方の南部の
  神奈川県、東京都、千葉県、埼玉県、茨城県南部で
  起こるM7級の大地震を指す総称である。 』(p24)

上記は、武村雅之著「関東大震災がつくった東京」(中公選書・2023年)から
引用しました。武村氏の本は題名にあるとおり東京の話が中心になります。

私がこれから話してゆくのは『安房郡の関東大震災』と題して、
大正12年9月1日の大震災を、安房郡に焦点をあわせてゆくものです。

たとえば、吉村昭著「関東大震災」(文春文庫)には、
千葉県への言及があるのでした。

「千葉県の被害も、驚くべき数字をしめしている。・・・
 殊に相模湾をのぞむ房総半島南西部の沿岸各地の被害はすさまじかった。」

はい。この文庫のp58に指摘されている箇所なのですが、
その次のページ(p59)からは「東京の家屋倒壊」へと移ってゆきます。

安房の地に住んで、地元の大震災について知りたいと思っても、
こと関東大震災に関しては東京が中心に語られてゆくのでした。

昨年、「関東大震災と『復興の歌』」と題して講習した際に、
それは、安房農学校で震災後に歌われていた復興の歌を
テーマに語り、歌ったのでした。
その最後に、アンケートをとった際に
『郷土歴史』への興味の項目に、全員が〇をつけていました。
又、コメント欄に、御一人の方が
『 関東大震災の内容をくわしく講習してほしい。
   地域の受災状況をくわしく知りたかった。 』と
書いてくれておりました。

はい。『地域の受災状況をくわしく知りたかった。』
というのは私も知りたい一人でしたので、
そういう講習があれば聞いてみたいと思っておりました。
一般に、関東大震災の講演となると、当然のように東京がテーマとなります。

うん。安房郡の関東大震災の状況を聞けないのなら、
自分でそれを語って、そういう地元の講座の嚆矢としたい。
とまあ成り行きとしては当然の帰結なのですが思いました。

幸いに安房の関東大震災については、
『安房震災誌』と『大正大震災の回顧と其の復興』(上下巻)が
資料としてあります。ちなみに吉村昭著「関東大震災」の最後の
参考文献には、これらの本が一覧からはずれて載っておりません。
うん。ここはひとつ安房の人が真っ先に語ってもよいのでしょう。

はい。こんな風にして講習のはじまりを語ってみたいと思います。

はい。これを講習の語りの始めにするとして、
後は、どのような内容から順番に語ってゆけばよいかを
次には、その順番をシャフルしてゆくことにします(笑)。

はい。当ブログでは、8月の最終水曜日に行う講座の講習録を、
以後ブログ内でこのように、あれこれと組み立ててゆきます。
楽しんで日々録ブログに上げますのでよろしくお願いします。


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