「日本わらべ歌全集25」(柳原書店)は、「熊本宮崎わらべ歌」です。
その熊本の箇所を読む。といってもパラパラ歌をめくるくらいです。
『 縄とび歌 』を引用してみます。
大なみ 小なみ ( 縄とび )
大なみ小なみ ささなみ小なみ
一 二 三 四 五 ( 菊池市赤星 )
おはいり〈 1 〉
花子さん おはいり 内緒でジャンケン致しましょ
負けたお方は お逃げなさい ( 菊池市赤星 )
おはいり 〈 2 〉
花子さん おはいり
オッピリ ピリピリ オッパッパ
ジャンケン ポン
負けたお方は お逃げなさい ( 菊池市赤星 )
くまさん くまさん
くまさん くまさん 後ろを向いて
くまさん くまさん 両手をついて
くまさん くまさん 片足あげて
くまさん くまさん おわかれ (菊池市赤星)p124
『 遊びにさそわれて、家を出ることのできない子の断りことば 』
というのが『 早口ことば 』に載っておりました(p166~167)
でんでらるんなら ( 早口ことば )
でんでらるんなら でてくるばってん
でんでられんけん でられられんけん
でんけん こんけん
こんこられんけん こんこん
( 玉名郡南関(かんなん)町東豊水 )
訳: 出られるならば 出てくるけれども
出られないから 出ることができないから
出ないから 来ないから
来らない(行けない)から 来ない(行かない)よ
縄とび歌の『 お逃げなさい 』『 おわかれ 』が
聞いたこともなかったので、遊びの気持ちがなぜか伝わるようでした。
すこし先のページに(168~170)『 別れ 』と題する歌が3つ。
まずは、その説明を引用して、最後に3つの歌を引用します。
「 一日の遊びが終って別れるとき、
これらの歌が誰からともなくうたい出される。
『 だんだん団子汁・・・ 』とうたい、友だちの方をたたき、
相手からたたきかえされないうちに急いで駆けだす。
『 帰ろい帰ろい 』は子供たち全員が、
合唱するようにうたいながら帰るときの歌である。 」
だんだん団子汁 ( 別れ )
だんだん団子汁(だごじゅッ) あしたの目さまし
( 球磨郡上村永里 )
注: だんだん=さよなら
さよなら三角 ( 別れ )
さよなら三角 また来て四角
( 人吉市中青井町 )
帰ろい帰ろい ( 別れ )
帰(かい)ろい 帰ろい
柿ちぎろい
戻(もど)ろい 戻ろい
桃ちぎろい ( 玉名市伊倉北方 )