和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

田舎じゃ菜種の花ざかり

2024-11-07 | 詩歌
「日本わらべ歌全集6下」(柳原書店)は「千葉のわらべ歌」でした。
わたしは、安房に住んでるので、安房のわらべ歌をまずはさがします。

すると、最初にある「房総わらべ歌風土記」の文にはこうありました。

「 ・・・安房の歌は、ここでは2曲しか収録できなかった。 」(p19)

あれれ、そうなんだ。残念。そんな気持ちで続きを読む。

「 しかし、『安房の子守歌』の跳躍の多い、それでいて
  しっとりと落ちついた、いうにいわれぬ温かみ、
  なつかしみを感じさせるその旋律は、まさに
  子守歌の絶品のひとつに数えられてもよいくらいである。
  
  ・・・関東地方では光彩を放つ貴重な子守歌といえよう。

      お江戸じゃちりちり ちりめんづくし
      いなかじゃ菜種の 花ざかり
   
   南国安房の花畑の美しい風景が目に浮かぶ。・・・  」(p19)


はい。貴重な2曲を、最後に引用しておきます。

         ひとてきな   ( 羽根つき )

     ひとてきな ふたてきな
     見てきな よんできな
     いつきてみても
     ななこの帯を やの字にしめて
     ここのはで とまれ
                  ( 安房郡鋸南町佐久間 )p82


       ホラホラほうらい豆  ( 安房の子守歌 )

     ホラホラ ほうらい豆 十六ささげ
     ささげが嫁に行って 追い出された

     お留(とめ)が大きくなったら 江戸へやる
   
     お江戸じゃちりちり ちりめんづくし
     お江戸じゃちりちり ちりめんづくし
     
     いなかじゃ菜種の 花ざかり   ( 安房郡千倉町 )p212  



追記: 「鋸南町史」(昭和44年)をひらいてみると、
    『 羽子突唄 』(p363)が載っておりました。

         羽子突唄

     一(ひと)てきな  二(ふた)てきな 三(み)てきな
     四(よ)ってきな  五(い)つ来て見ても
     娘(むすめ)達そろって 七(なな)子の帯を
     八(や)の字にしめて 九(ここ)のはで 十(とお)よ
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