和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

「歴史を学べ、古典に触れよ」

2020-04-12 | 古典
すこし前になりますが、印象深かったので
もう一度書いてみます。
読売新聞の連載「五郎ワールド」(4月4日)で橋本五郎氏は
亡くなられた芳賀徹氏をとりあげておりました。

その最後の方で、橋本さんは
「私が芳賀さんに最も惹かれるのは、師竹山道雄に
対する憧れと畏敬と感謝の気持ちです。」と指摘しながら、
竹山道雄氏の言葉も引用されておりました。それが

「時流を恐れるな、時流から隠遁するな、
時流を見つめよ、しかし時流に惑わされるな、
時流を超えて人間と世界を思え、
そのために歴史を学べ、古典に触れよ」。

という箇所でした。
はい。『歴史に学べ、古典に触れよ』といえば、
思い浮ぶのは東日本大震災の際に、
これはなんなのだろうと、吉村昭の本や
清水幾太郎・寺田寅彦などの文庫を買って、
そして方丈記をはじめて最後まで読みました。

今回。武漢発の新型コロナウイルスでは、
何を読んだらよいのかと、それなりにさがすのでした。
さて、そうすると、新聞雑誌で、古典の紹介があります。
まずは、イタリアの古典『いいなづけ』がありました。
文藝春秋の磯田道史氏の文では
速水融(あきら)著『日本を襲ったスペイン・インフルエンザ』と
石弘之著『感染症の世界史』をあげておりました。

石弘之氏のは、文庫本にあるようですが、現在品切れ。
速水氏の本は、古本で8000円以上するので手がでません(笑)。

今日の産経新聞(4月12日)では
「新聞に喝!」欄の正高信男氏の文に
村上陽一郎著『ペスト大流行』を紹介しておりましたが、
これ新書ですが、古本でも倍の値段なので買わずに(笑)。

産経の読書欄では渡辺利夫著「台湾を築いた明治の日本人」が
紹介されておりましたが、これ新刊で1700円+税。
うん。これも注文はしません。

今月だけ購読している読売新聞の今日一面は
北岡伸一氏の『地球を読む』。それは

「新型コロナウイルスの感染拡大によって、改めて
注目を集めた人がいる。後藤新平である。・・」

とはじまっておりました。
せっかくなので、最初の方だけ引用

「後藤は1895年(明治28年)、日清戦争の終了後、
日本に帰還する兵士の検疫業務の責任者となり、
これを成功させた。

通常、戦争では戦死よりも病死が多い。
74年の台湾出兵の時、戦死者12人に対して
病死者は561人だった。

軍人・軍属5990人のうち罹患者はのべ1万6000人で、
一人平均2.7回も病気にかかった。
日清戦争からの帰還兵は24万人と予測され、
戦勝で意気盛んな大量の兵士に検疫を受けさせることは、
容易でないと見られた。しかし、後藤は陸軍の実力者だった
児玉源太郎陸軍次官の強い支持を受けて、これを引き受け、
取り組んだ。・・・・」

読売新聞の「本のよみうり堂」には
「新型コロナ読書対談」上、がはじまっておりました。
興味深いけれども、紹介されている本に触手が動かない。
うん。私はいいや。

こうして、「歴史を学べ、古典に触れよ」との指摘が、
「時流に惑わされない」羅針盤とは、なるのですが、
うん。だからって、私が買うとは限らないわけです。

あれこれ紹介されている本ですが、
とりあえずは、こうして書名列挙。
あわてれば高価な積読となる予感。
まずは、忘れないように覚書きです。








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