古本で中村草田男全集を買ってあります。
全19巻のうち3冊なしの、16冊で、
2030円+送料1000円=3030円。
こんかい。その古本をひらいていたら、
全巻予約者贈呈付録として『〈萬緑〉句碑拓本複製』が
はさまっていた。東京・深大寺境内、昭和57年2月建立
萬緑の中や吾子の歯生え初むる 草田男
はい。はずみがついたので、それを広げて壁に掛け、
「中村草田男全集」の第一巻をひらいてみました。
第一巻には、第1~第3句集までがありました。
はい。せっかくなので引用
松風や日々濃ゆくなる松の影
炎天や鏡の如く土に影
これは夏の句。冬の句にも影がありました。
冬の水一枝の影も欺かず
へ~。『欺かず』があり、『欺きぬ』がありました。
木葉髪文藝永く欺きぬ
う~ん。漢字あると、調べなければわかりません(笑)。
木葉髪を検索する。『木の葉髪』の意味は
『晩秋から初冬の頃、木の葉が散るように、
常より多く脱け落ちる頭髪をいう語のこと。』
とある。つい、中村草田男の頭髪が思い浮かぶ。
はい。ひとのことを言える身分ではありません(笑)。
つぎは、第一句集『長子』にありました。
道ばたに旧正月の人立てる
このあとに続く句が
降る雪や明治は遠くなりにけり
でした。
それでは、第三句集『萬緑』から
深大寺境内の句碑となった、前後の句を引用して、
今日はおわり。
桐の花妻に一度の衣(きぬ)も買はず
青雲白雲夏の朝風一様に
萬緑の中や吾子の歯生え初むる
赤んぼの五指がつかみしセルの肩
(p125~126)
うん。『セル』も分からないので、検索すると
セル地で「合着用和服地」のことらしい。
そうそう。最後に
萬緑(ばんりょく)の意味でした。
『見渡す限り緑であること。 [季] 夏』
とりあえず、全集の第一巻をパラパラ読み。
はい。すこしでもいいから、ひらく古本です。
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