和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

新刊「揺れる大地を賢く生きる」

2022-11-20 | 前書・後書。
夕刊フジのBOOK欄で紹介されてた
鎌田浩毅著「揺れる大地を賢く生きる」(角川新書)。

はい。この紹介文に惹かれまして、昨日アマゾン注文。
すると今日届く。ここは「はじめに」から引用します。

「たとえば、日本列島の活火山には噴火徴候があり、
 富士山も『噴火スタンバイ状態』にあるのです。

 そして南海トラフ巨大地震は2035年±5年のあいだに
 発生するだろう、との予測も出ています。」 ( p4 )


はい。『はじめに』だけ読む横着者の私ですが、
『はじめに』だけでも読み甲斐ある導入部です。
あと、この箇所を引用しておきます。

「東日本大震災に先駆けること7年前の2004年12月、
 インドネシアのスマトラ島沖で巨大地震が起きました。
 ・・・・
 報道されたテレビ映像で私の印象に強く残ったのは、
 和歌山県紀伊半島の海岸でサーフィンに興じている
 若者たちへのインタビューでした。
 あるテレビクルーが、サーファーに質問をしました。

 『津波が来たらどうしますか?』

 するとその若者はこう答えたのです。

 『サーフィンには自信があるから、津波に乗ってみたいです!』

 ・・・・・・・・
 次の『南海トラフ巨大地震』では東日本大震災の津波の高さを
 上回り、最大34mにもなると予想されています。さらに、
 たった50㎝の津波でも足をすくわれて溺死することがあるのです。

 そのため、津波が発生したと聞いたら、すぐに高台ににげなくてはいけません。

 サーファーの方もウケを狙っただけで、
 本気の発言ではなかったかもしれません。それでも、
 多くの人は津波の怖さを知らないのだな、と
 そのとき私は強く意識しました。

 それから7年足らずで起きた東日本大震災も同様でした。
 地震発生後に、津波が襲来するまで約30分、
 場所によっては1時間ほどありました。

 避難するための時間的余裕がなかったわけではありません。
 にもかかわらず、家や建物に残った人がいました。

 いったんは避難したのにもう大丈夫だと思い、
 引き返して亡くなった方もいます。
 津波の本当の恐ろしさが伝わっていなかったのでしょう。

 地球科学を専門とする研究者としては、
 本当に忸怩(じくじ)たる思いです。  」( p5~6 )

はい。これが「はじめに」の8ページの中にあります。

夕刊フジの本紹介も惹かれました。そうして、
本文の『はじめに』だけ読んでも惹かれます。

はい。いつも横着な、わたしの紹介はここまで。
そんな、横着者にも『はじめに』の個所だけで、
端的で行き届いた言葉に、感謝して反芻します。
とっさの際に鎌田浩毅氏のこの言葉をお守りに。



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