和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

『 流言蜚語 』への招待。

2024-09-15 | 前書・後書。
東日本大震災のあと、
吉村昭著「三陸大津波」の文庫を読みました。
その頃に、寺田寅彦の震災関連の文庫は、3社から出版されました。
方丈記も、新しい訳で文庫登場したのでした。
そして、清水幾太郎著「流言蜚語」(ちくま学芸文庫・2011年6月10日)も
その流れの中で文庫化されておりました( 忘れておりました )。

はい。その「流言蜚語」の文庫を買ってはあったのですが、
とりだしてみたら、きれいで、文庫として読んだ形跡がない(笑)。
まずは、ここには清水幾太郎著「流言蜚語」(ちくま学芸文庫)の目次紹介。

  1 流言蜚語                 ・・・p12
  2 大震災は私を変えた
     日本人の自然観 ー 関東大震災     ・・・p176
     明日に迫ったこの国難 ― 読者に訴える ・・・p248
     大震災は私を変えた           ・・・p274
     地震のあとさき             ・・・p285

   解説 言葉の力  松原隆一郎        ・・・p309


さてっと、「流言蜚語」。その清水幾太郎氏の本文の最後にはこうあります。

「 だがこれだけは言っておかねばならぬ。
  言語への軽蔑の支配するところは、
  かえって流言蜚語の発生と成長とに
  有利な風土を持つということである。  」(p170~171)

この次に「結論」という2ページの文がありました。
その結論の最後には、こうあります。

「 流言蜚語は除かねばならぬ。だがこれを軽蔑する前に、
  一般に評価する前に、対策を立てる前に、

  我々が知らねばならぬのはその本質である。
  そしてこれへ読者を招待することが私の任務であった。 」(p173)

清水氏からの『流言蜚語』への招待。
一読者宛の、招待状を受取りました。



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