和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

海は白髪なれど

2023-03-24 | 詩歌
『日本海洋詩集』丸山薫編・海洋文化社を注文。

もちろん古本なので黄ばみがまんべんなく広がっていました。
はい。昭和17年発行ですから紙もそれなりのものになります。
それでも、買いたくなる詩集ができたのでワクワクしてます。
海をテーマに、さまざまな詩人の詩が並ぶ、430ページです。

はじまりの序詩。うん。名前はないけれど丸山薫なんでしょう。
10行詩です。はい。その始まりの2行と終りの2行を引用します。

   
    海は白髪なれど
    老いしにあらず

    ・・・・・・
    ・・・・・・

    こゝに不断の波あり
    永遠(とは)の息吹あり



はい。わたしは、これを読めて満足。
こうしてすぐに満足してしまうのが、
たまに傷なのでしょうね(笑)。

この時代のなかの約90名ほどの詩人の、
それも、海の詩が並んでいて壮観です。
目次の名前を見ているだけでもう満足。


まあ、読まずに、満足してばかりでもいけないし、
こういう際には、ちがった角度でここに載らない、
文部省唱歌『うみ』を引用してみたくなりました。


       うみ     林 柳波 作詞 
              井上武士 作曲

   うみは ひろいな
   おおきいな
   つきが のぼるし
   ひが しずむ

   うみは おおなみ
   あおい なみ
   ゆれて どこまで
   つづくやら

   うみに おふねを
   うかばせて
   いってみたいな
   よそのくに


ちなみに、この歌の解説を引用。
「親子で歌いつごう日本の歌百選」(文化庁・東京書籍2007年)から

「 文部省唱歌『うみ』は国民学校(小学校)一年生用の国定教科書
 『 ウタノホン(上)』(昭和16 文部省)に、
 『 ウミ 』というタイトルで掲載されました。
 むかしの小学生は、まずカタカナを習ったので、
 歌詞もほぼカタカナ書きです。

 教科書編纂委員で作詞者の林柳波(はやし・りゅうは)明治25~昭和24
 は、すなおな子どもの発想に寄り添いながら、わかりやすい話し言葉で、
 海の豊かさや大らかさを表現することを心がけました。・・・・

 いまでも教科書教材として親しまれています。・・・    」(p144)



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