「語り継ぐ」ということで、思い浮かぶのは、
中島みゆき作詞作曲の「ヘッドライト・テールライト」。
語り継ぐ人もなく
吹きすさぶ風の中へ
紛れ散らばる星の名は
忘れられても
はい。このようにはじまっておりました。
昭和46年(1971)発行の『館山市史』のなかに
「関東大震災と館山」と題した箇所があり、そこにこうありました。
『 ・・当時の安房郡長大橋高四郎氏を中心として、
郡役所職員、各町村首脳部が打って一丸となって、
県当局への連絡、各機関への通報請願等をなした努力は、
今でも感謝の語り草となっている。 』( p565~566 )
ところで、関東大震災は、大正12年(1923)9月1日。
この「館山市史」発行は、昭和46年(1971)7月1日。
まだ、関東大震災から50年に満たない頃の市史です。
倉地克直著「江戸の災害史」(中公新書・2016年)に
『 60~70年以上を超えると、口頭による伝承は
不確かなものとならざるをえない。 』(p72)
とあります。そして昨年、関東大震災から百年がたちました。
さて、今年の一年一時間の講座を、どのようにまとめたらよいか?
どのように始めたらよいのか? と思う時に、まずここからにします。
「 『 感謝の語り草 』とは何だったのか?
安房郡長大橋高四郎氏とは、いったいどういう方だったのか?
『 県当局への連絡、各機関への通報請願等をなした努力 』
とは具体的にはどのよなものだったのか?
どうでしょう。あらためて『 安房震災誌 』をたどる試み。 」
はい。今のところ講習録は、このような感じで始めようと思うのでした。
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