映画とライフデザイン

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富田勲  惑星

2009-06-25 19:22:41 | 音楽

disc union の片隅に500円以下で売られていた。これは安すぎる。これも自宅にレコードがある。すぐかって聴いた。いやー完成度が高い。富田勲にしばしはまりそうだ。
音楽家富田勲は大学は慶応文学部で音楽大学の出身ではない。しかし、NHKの大河ドラマや名曲と言われる「新日本紀行」の主題歌の作曲でその名を知られていた。その彼がシンセサーザーの音にはまった。少年時代の自分も富田の音を聞いて大きく衝撃を受けたものだった。
ホルスト「惑星」自体は中学の友人に教わって初めて聴いた。カラヤン指揮のオーケストラ版レコードは擦り切れるほど聴きまくった。最近ヒット曲になった「ジュピター」の躍動感あるスタートが大好きだった。あとは神秘的な海王星に惹かれた。そんな時、富田勲が「惑星」をやるということで真っ先に買った。シンセサイザーと宇宙のムードは相性がいい。原曲のオーケストラを宇宙のムード音楽に変えたところが良かった。
これが今の自分にすんなり入ってくる。どうも心に傷があるのであろうか?「金星」の優しい音楽がヒーリングミュージックのように心をいやす。

ホルスト「惑星」を教えてくれた中学の同級生にあらためて感謝!彼は中学3年のときに初めて一緒のクラスになった。中学1,2年のときから秀才と言われていた。クラスが一緒になったとき、彼がすさまじい音楽の才能を持っていることを知った。最近盲目のピアニストのことで大騒ぎだが、彼も一度耳で聞いた音楽をすぐピアノで弾いてくれた。一般にはこの技能ができる人はいるのかもしれないけど、はじめて見た自分には衝撃だった。それから会社に入るくらいまで、私の自宅で彼にピアノを弾いてもらった。
彼は天才であった。中学卒業後同じ高校にすすんだ。高校に入って2年まではあまり勉強をしていなかった。成績も良くなかったようだ。自宅が個人商店を営んでおり、その跡継ぎのために大阪に丁稚奉公に出されるとまで言っていた。それはいやだったらしい。現役合格前提に勉強を始めた。もともと天才肌の彼であるから、みるみるうちに成績が良くなった。もっと別の道もありそうだが、彼は商売の道へ進むため経済学部か商学部を目指した。それについては自分も大きく影響受けた。
第一希望慶応経済で結局英、数、社以外は勉強しなかった。「現役以外はない。」と担任に言ったら、「お前の学力で現役ならN大とかも受けないとダメだよ」と言われていた。いつもボーとしていた彼の評価は低かった。担任には彼の才能が見抜けなかったのだ。現役前提にかなりの学校を受験させられた。本番は早慶含め連戦連勝であった。国語、理科は全く勉強していなかったのに最終一橋まで受かった。あの時、仮に東大受けていても通ったと思う。実際東大の入試問題を解かせたらすいすい解いた。定石といわれる問題だけでなく、未知の問題に対する感性がすごかった。要は天才なのである。

天才は努力の結晶とか言うけれど、私は根っから「天才」に値する人はいると思う。頭のいい人には社会でてからもずいぶんと出会った。それだけでなく、高校の同じクラスに学年トップで東大院から旧帝大の教授になったやつや東大在学中に司法試験合格の女性など頭のいい女性がいた。でも彼ほどの天才気質はない。その彼は一橋卒業後大企業とはいえない某流通系の会社に就職したあと、すぐに家を継ぐ道を選んだ。人との交渉がうまいわけではない。天才の才能が生かされていない。そういう人もいるのであろう。才能ってどこに隠れているのかわからない。その彼を「惑星」を聞きながら思い出した。
話が脱線した。富田勲も天才というべき才能を感じる。シンセサイザーを操るためにものすごい苦労したと聞くが、この感性はやはり天才なのであろう。

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