映画とライフデザイン

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映画「アプレンティス ドナルドトランプの創り方」セバスチャン・スタン

2025-01-23 08:22:28 | 映画(洋画:2022年以降主演男性)
映画「アプレンティス ドナルドトランプの創り方」を映画館で観てきました。


映画「アプレンティス ドナルドトランプの創り方」は2度目の大統領職に就任するドナルドトランプの若き日を描いた作品。レーガン大統領時代の1980年代初頭までさかのぼる。いよいよ大統領就任で今までと真逆な政策も打ち出しているドナルドトランプが敏腕弁護士ロイコーンと出会い、トランプタワーを建設する頃が題材だ。

監督は映画「聖地には蜘蛛が巣を張る」のイラン人監督アリ・アッバシである。イランでの凶悪殺人事件を追う女性ジャーナリストを題材にした作品で自分にはおもしろかった。日本ではマスコミのトランプ嫌いが極端すぎると考える自分だが、とりあえず観てみる。

20代のドナルド・トランプ(セバスチャン・スタン)は危機に瀕していた。不動産業を営む父の会社が政府に訴えられ、破産寸前まで追い込まれていたのだ。そんな中、トランプは政財界の実力者が集まる高級クラブで、悪名高き辣腕弁護士ロイ・コーン(ジェレミーストロング)と出会う。大統領を含む大物顧客を抱え、勝つためには人の道に外れた手段を平気で選ぶ冷酷な男だ。

そんなコーンが“ナイーブなお坊ちゃん”だったトランプを気に入り、〈勝つための3つのルール〉を伝授し洗練された人物へと仕立てあげる。やがてトランプは数々の大事業を成功させていく。(作品情報 引用)


映画としては普通、若き日にこんなことあったのねとして観るだけ。
この映画は現在のドナルドトランプの原型を映し出す。トランプが上映差し止めに動いたとの宣伝ほどには過激ではなかった。まだ青二才のトランプが管理している賃貸の入居者の部屋に行って督促をするシーンまである。

その後ハイソサエティの人たちの会員制クラブに入会して敏腕弁護士ロイコーンに出会う。ドナルドトランプは卑劣な手段も辞さないロイの教えに従う。きわどい弁護のおかげで訴訟に逆転勝利をして会社の危機を乗り越える。その後、自力でアトランティック・シティーのカジノ買収やトランプ・タワーの建設を成し遂げていく。最初の妻との関係や落ちぶれていくパイロットの兄の死などを取り上げる。ドナルドトランプの兄についての情報は初めて知った。


⒈日本マスコミのトランプ嫌い
ドナルドトランプは接戦の下馬評を覆して圧倒的な強さで当選した。日本人的感覚では信じられないと思う人が多いようだ。朝日などの左翼系新聞やリベラルという名で金儲けしている評論家が出るサンデープロジェクトなどのTVが悪口を言うのは仕方ない。直近では日経新聞の論調にもトランプ嫌いがにじみ出る。映画の宣伝文句も似たようなネガティヴ系の話が目立つ。実際にはイメージが先行している気もする。

⒉大統領就任式のメンバーにビックリ
大統領歴任者夫妻が列席するのはカーター大統領国葬と同じで別に驚かない。Facebook、Amazon、Googleのおなじみ3人のTOPにイーロンマスクが前の方で並んでいる映像には驚く。AppleのCEOもいたようだ。テック企業のオールスターメンバーが勢ぞろいすることってないでしょう。大統領就任にあたり多額の献金があったニュースは知っていたが、今回の揃い踏みにはビックリだ。日本からはソフトバンクの孫正義も出席していて、トランプ承認のもと兆単位のAI系の投資を米国ですることで今日のソフトバンクの株は10%以上の急騰だ。

この映像を見て、ホッとしたのは日本人投資家たちだろう。NISAで今年投資する一般投資家からは、オールカントリーを含む外国投信へのウェイトが90%を超えるらしい。オールカントリーであっても米国株のウェイトは60%程度と高い。今回大統領就任式に出席した企業の株式は当然その中に入る。AmazonにしてもGoogleにしても当局から制約を受けるニュースが続く。トランプ大統領によってそれが覆されれば万事安泰で株価もこれまで通りじり高が続くだろう。

トランプがUSスチールなどの伝統企業を応援するだけでなくテック企業も応援する意思表示が全世界にされた意義は大きいと感じる。すばらしい!

企業献金で大騒ぎする日本の野党のみなさんと左翼胆っ玉小さいねえ。
日本人が外国に投資するのは日本の資本主義を信頼していないからだ


⒊NHKスペシャルと民主至上主義
1月2日に何気なくNHKでトランプ就任にあたっての特集番組「新トランプ時代」を見た。これがものすごく良かった。NHKだけにトランプ嫌いの面々のコメントが続くと思ったら賛否両論を取り上げていた。番組を見てアメリカでトランプ支持者が多い理由を理解できた。内容的には批判的な立場のコメントと同時に、イーロンマスクが政府の規制を減らす小さい政府を主張している話で展開した。その後で登場したトランプを支持する女性政治学者エミリーフィンリー(フィンレイ)博士のコメントがわかりやすかった。感銘を受けた。「民主至上主義」という著書はすぐさま購入した。

イメージ的に好戦的に思われているドナルドトランプが実は真逆で、民主主義を守るという理由で他国の余計な争いに介入するなというのだ。米国民は誰もが戦争に関わりたくないからトランプを支持する。これまで世界の警察のように介入してきたアメリカと違う立場だというのだ。驚いた。共和党のブッシュ政権のイラク戦も本では批判する。

ウクライナについても、当事者同士の問題なので介入せずが正しいとの立場だ。最初にトランプが当選した後で、いわゆる知識人が当選を批判したこと自体、民主主義の選挙で選ばれた大統領を否定するのがおかしいとの立場だ。異端な意見を排除するインテリへの目がきびしい。久々に腑に落ちた発言だった。

どうも民主党がインテリ党のようになってしまったのが大統領選挙敗因との説もある。フランスのピケティが新著で知識人を「バラモン左翼」と偉そうと指摘する。知識人のうぬぼれは微妙な状況だ。

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