すべてのアメリカ映画のベスト100となると必ずトップになるのは1941年の「市民ケーン」である。監督主演はオーソンウェルズである。
朽ち果てた洋館の映像から始まるこの作品には30年先をいっている映画の手法が盛りだくさんだった。100年あまりの年月に数え切れないほどある作品の中でトップというのはすごい。でも放映当時はこの映画で取り上げられているメディア媒体から、強く反発を受けていた。しばらくウェルズは干されることになる。
70年代に「オーソンウェルズ劇場」というのをテレビでやっていた。同時にニッカウィスキーのCMにも出ていた。ニッカウィスキーのラベルのヒゲ親父そのままの顔であった。
何よりもまず名作「第三の男」におけるオーソンウェルズの存在感がすごい。
そのオーソンウェルズが「市民ケーン」のあとに作ったフィルムノワールが「上海から来た女」である。「市民ケーン」同様オーソンウェルズ自ら主演監督をつとめる。そして共演が当時の妻リタヘイワースである。
彼女はセクシー女優として名高い美女であるが、後年「ショーシャンクの空に」が公開され再度注目を集めた。主演のティム・ロビンスの刑務所の一室に掲げられていたポスターは、リタヘイワースだったのだ。スティーヴンキングの原作名は「刑務所のリタヘイワース」である。
この映画は放映に当たって、2時間半から約1時間分のフィルムをカットされたといわれる。
5分の2とはすごい長さだ。そこに監督のオーソンウェルズがかかわっていないという。悲劇である。
そんな映画なのに不思議な魅力がある。さすがオーソンウェルズだという映像が見られる。
何度も見てみたい衝動が襲う。「二郎ラーメン」のような麻薬的要素を持つ。
ニューヨークの映像からスタートする。
貴婦人ことリタヘイワースが馬車に乗ったところを、街のチンピラがからむ。からんだチンピラを撃退するのが主人公オハラことオーソンウェルズである。翌日オーソンウェルズの働いているところに一人の足の不自由な男が訪ねてくる。彼は貴婦人の夫だ。弁護士だという彼はオーソンウェルズとその仲間をカリブ海の航海にさそう。
カリブ海にヨットで航海へ出て西インド諸島からメキシコの湾にそっていきアカプルコに到着する。
航海に出ているときにウェルズに妙な男がちかづく。「君は人殺ししたことあるんだね。」「また同じことやる気ないか?」弁護士の執事グリスビーと見せかけるが、彼女によると自分を見張る探偵だとか。弁護士のバクスターは夫人がウェルズといい仲なのかもしれないと疑っている。
ウェルズはその執事から自分を殺してくれたら5000ドルを払うと依頼をされる。いったん今の人生を終えて、別の顔になって生きていきたいと彼は言う。生命保険金もからんでいた。
ヨットがサンフランシスコに着いたとき、執事グリスビーからウェルズが殺したという告白書にサインしてくれと言われる。死体が見つからなければ、殺人にはならないという。美しいリタと駆け落ちするだけの金が得られると考え、水族館でリタと駆け落ちの相談をするオーソンウェルズであるが。。。。
このあとオーソンウェルズは着手にかかる。しかし、そう簡単にはうまくはいかない。そして事態は二転三転する。そういう中映像はいろいろな場面を映す。バカンスのメッカであるアカプルコの海辺、1940年代の坂の街サンフランシスコ、チャイナタウンと京劇風景、遊園地とビックリハウスなどをこれでもかこれでもかとオーソンウェルズはいろんな映像を我々に見せつける。発明家の息子というのがよくわかる。ある意味「市民ケーン」よりも楽しめるシーンが多い。何度も見たいと思わせる中毒になる映画である。。。
詳しくは別のコラムで。。。 続く
朽ち果てた洋館の映像から始まるこの作品には30年先をいっている映画の手法が盛りだくさんだった。100年あまりの年月に数え切れないほどある作品の中でトップというのはすごい。でも放映当時はこの映画で取り上げられているメディア媒体から、強く反発を受けていた。しばらくウェルズは干されることになる。
70年代に「オーソンウェルズ劇場」というのをテレビでやっていた。同時にニッカウィスキーのCMにも出ていた。ニッカウィスキーのラベルのヒゲ親父そのままの顔であった。
何よりもまず名作「第三の男」におけるオーソンウェルズの存在感がすごい。
そのオーソンウェルズが「市民ケーン」のあとに作ったフィルムノワールが「上海から来た女」である。「市民ケーン」同様オーソンウェルズ自ら主演監督をつとめる。そして共演が当時の妻リタヘイワースである。
彼女はセクシー女優として名高い美女であるが、後年「ショーシャンクの空に」が公開され再度注目を集めた。主演のティム・ロビンスの刑務所の一室に掲げられていたポスターは、リタヘイワースだったのだ。スティーヴンキングの原作名は「刑務所のリタヘイワース」である。
この映画は放映に当たって、2時間半から約1時間分のフィルムをカットされたといわれる。
5分の2とはすごい長さだ。そこに監督のオーソンウェルズがかかわっていないという。悲劇である。
そんな映画なのに不思議な魅力がある。さすがオーソンウェルズだという映像が見られる。
何度も見てみたい衝動が襲う。「二郎ラーメン」のような麻薬的要素を持つ。
ニューヨークの映像からスタートする。
貴婦人ことリタヘイワースが馬車に乗ったところを、街のチンピラがからむ。からんだチンピラを撃退するのが主人公オハラことオーソンウェルズである。翌日オーソンウェルズの働いているところに一人の足の不自由な男が訪ねてくる。彼は貴婦人の夫だ。弁護士だという彼はオーソンウェルズとその仲間をカリブ海の航海にさそう。
カリブ海にヨットで航海へ出て西インド諸島からメキシコの湾にそっていきアカプルコに到着する。
航海に出ているときにウェルズに妙な男がちかづく。「君は人殺ししたことあるんだね。」「また同じことやる気ないか?」弁護士の執事グリスビーと見せかけるが、彼女によると自分を見張る探偵だとか。弁護士のバクスターは夫人がウェルズといい仲なのかもしれないと疑っている。
ウェルズはその執事から自分を殺してくれたら5000ドルを払うと依頼をされる。いったん今の人生を終えて、別の顔になって生きていきたいと彼は言う。生命保険金もからんでいた。
ヨットがサンフランシスコに着いたとき、執事グリスビーからウェルズが殺したという告白書にサインしてくれと言われる。死体が見つからなければ、殺人にはならないという。美しいリタと駆け落ちするだけの金が得られると考え、水族館でリタと駆け落ちの相談をするオーソンウェルズであるが。。。。
このあとオーソンウェルズは着手にかかる。しかし、そう簡単にはうまくはいかない。そして事態は二転三転する。そういう中映像はいろいろな場面を映す。バカンスのメッカであるアカプルコの海辺、1940年代の坂の街サンフランシスコ、チャイナタウンと京劇風景、遊園地とビックリハウスなどをこれでもかこれでもかとオーソンウェルズはいろんな映像を我々に見せつける。発明家の息子というのがよくわかる。ある意味「市民ケーン」よりも楽しめるシーンが多い。何度も見たいと思わせる中毒になる映画である。。。
詳しくは別のコラムで。。。 続く