山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

霧に霞む蔵王  平成23年10月8日

2011年10月14日 | 日本百名山
 平成23年10月8日

 雨雲が去り、澄んだ好天の予報となった10月の3連休。南の低空に輝くあの星を求めて北に遠征することにした。その星とは・・・南極老人性カノープス。3年前に北穂高岳から撮影に成功し、2年前には槍ヶ岳の山頂からも見えることを確認、さらに唐松岳からも見えた。では、さらにその北、東北の山からはどうなのだろうか?アストロガイドのソフトでは蔵王や朝日岳でかろうじて見える位置に昇ってくるはずだが、実際には低空の霞や雲に邪魔されてよほど条件の良い時でなければ見えないだろう。蔵王刈田岳から撮影に成功した人がいるという話を聞いたことがあったので、澄んだ星空を期待して7日の金曜日、午後から蔵王を目指して車を走らせる。
 甲府を午後1時過ぎに出発し、蔵王刈田駐車場に午後8時半ごろに到着した。まだ低気圧の影響が残り、車が揺さぶられるほどの強風が吹き荒れ、すぐ目の前に見える刈田岳すらとても登れるような状態ではなかった。空も思ったほどの星空にはならず、雲がかかり天の川は見えない。この夜の撮影はあきらめて、早々に車の中で寝て明朝に期待することにした。

    お釜行きのリフト。この右横に登山道がある。


    朝の南蔵王の山々。霧と雲に霞む。


    蔵王の紅葉。色付いてはいるが、光が入らず鮮やかには見えない。


    ナナカマドは色付く前に葉が落ちてしまっていた。

 目覚まし時計を未明3時にセットし、起きてみると風は少し納まってきたが空は真っ白、星など全く見えない。りゅう座流星群が見頃を迎えている頃だが、とても観察できるような空では無かった。あきらめてもう一度寝て、次は明るみ始めた6時に起きる。ひとまず山頂の熊野岳は踏んでこようと、6時10分に駐車場を出発する。お釜行きのリフトがあり、その横に登山道があって20分ほど登ると稜線に出る。霧がかかって真っ白、何も見えない。目印が無ければ方向を見失いそうだが、都合良いことに登山道に沿って長い杭が立てられており、道標もしっかりしている。その杭に沿って馬の背を歩いて行くと、30分ほどで熊野神社と避難小屋の分岐点に到着。左に進んで行くと鳥居が見え始め、その先に熊野神社の社が建っていた。避難小屋が設置されていて、中で2人休憩している人がいた。宿泊して星の撮影をするにはこの上なく良い小屋だが、勝手に使ってよいものなのかどうか??熊野岳山頂の標柱は神社の先に立っていた。相変わらず何も見えない。

    リフト山頂駅付近。霧に巻かれて視界不良。


    神社があった。蔵王神社?


    道標と整備された馬の背の登山道


    時折陽が射すが、この程度。


    「お釜」の看板があるが、どこ??


    熊野神社


    霧で霞む熊野岳山頂

 地図で熊野岳山頂は三角形に周回できることを確認し、隣の避難小屋も見に行った。こちらも快適に過ごせる小屋で、ストーブと燃料まで置かれていた。屋内の看板を見ると、やはり緊急時の避難小屋で、やたらに使うのはまずいようだ。お釜を一目見たかったが、結局終始霧に巻かれて全く見えないまま、8時過ぎ、駐車場に戻る。星空も流星群も紅葉も不発に終わってしまった。

    避難小屋


    小屋の中にある利用者心得


    この先に蔵王お釜が見えるはずなのだが・・・とうとうお目にかかれなかった。

 次の目的地、朝日鉱泉に向かうが、山形市内は晴れていた。しかし、振り返って見る蔵王は真っ黒な雲が覆っていた。この日の蔵王はおそらく1日中雲に巻かれていたのだろう。
コメント
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