山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

短絡路から節刀ヶ岳・十二ヶ岳へ ヒメスミレサイシンとシコクスミレ  平成26年5月18日

2014年05月21日 | 山梨百名山
 所属している山岳会の嶺朋クラブで昨年に続き十二ヶ岳の例会山行があった。文化洞トンネルから出発して毛無山~竜の背~十二ヶ岳~鬼ヶ岳~雪頭ヶ岳~根場へと下山するややロングコースだ。鈍足の私でも歩けなくは無いコースなのだが、問題なのは・・・同行すると写真を撮っている余裕がほとんど無いということだ。天気図と雲画像を見ると、この日も綺麗な富士山が姿を見せてくれそうなので、できれば三脚を構えてじっくりと写真を撮りながら歩きたい。そして恒例のように見に来ているコイワザクラ、ヒメスミレサイシンとじっくりご対面したい。さらに、十二ヶ岳界隈に咲く稀少種の情報を得たのでそちらも探してみたい。ということをやっていると、とてもではないが会の山行ピッチに付いて行くことはできない。

 そこで、短絡ルートを使って十二ヶ岳山頂で落ち合うことにして、私一人だけ林道突き当たりの短絡登山道から登ることにした。文化洞トンネル出発時間が7時ごろなので、おそらく十二ヶ岳到着は11時前後だろう。短絡ルートを使うと十二ヶ岳山頂まで2時間とかからずに到着できるが、その前に節刀ヶ岳に立ち寄り、新緑と富士山を撮影したい。私のほうも短絡ルート入り口を朝7時に出発し、まずは節刀ヶ岳を目指す。が、昨日の尾白川上流でのとんだ籔歩きにもめげず、今日も登山道を外れて道無き尾根を登ることにする。


    短絡ルート入り口。砂防堤工事中の頃はここには車が入れなかったが、工事が終わり入れるようになっていた。プレハブ小屋も撤去されている。


    こちらが短絡ルートの登山道だが・・・


    右手から流れ込む沢に沿ってテープがついている。今日はこちらを登ってみることにする。


    フタバアオイの葉がちらほら


    フタバアオイの花


    ツルシロカネソウがぽつぽつと咲く。初めてこの花を見たのがこの短絡ルート、そして花の名前がわかったのはその数年後だった。


    初見の白いスミレ、シコクスミレ。葉が開いて咲く。


    シコクスミレがたくさん


    数か所群落を発見した。


    モミジガサ群落


    エイザンスミレ


    振り返れば青空と富士山


    尾根の正規ルートに出る。

 最初は沢沿いに進み、途中から尾根に取り付いて登る。このあたりでは良く見かけるフタバアオイの群落があちらこちらにあり、また、初めて見る白いスミレに出会った。このあたりの山に咲いていると聞いたことはあったが、これは葉っぱが開いて花が咲くシコクスミレだ。同じ白花のヒメスミレサイシンは葉っぱが丸まったまま花が咲くので区別がつくが、咲いている場所もだいぶ違う。

 ところどころ急な斜面を獣道を頼りにジグザグに、時に真直ぐに登り、2時間弱で金山と節刀ヶ岳の中間あたりの尾根道に登り着いた。そのまま節刀ヶ岳を目指し、9時に到着した。PLフィルターの効果が出る時間帯に節刀ヶ岳から富士山を撮りたかったが、若干遅かったようで、フィルター効果がいまいちだ。


    節刀ヶ岳から見る富士山。左のコブのような山が十二ヶ岳。


    節刀ヶ岳から見る富士山


    フジザクラと富士山


    節刀ヶ岳山頂

 撮影と休憩で30分を費やし、十二ヶ岳に向かう。途中にはコイワザクラが咲いているのでそちらともご対面しながら進む。いつも咲いている岩のところでコイワザクラを見たが、1週間ほど時期が遅く痛み始めており、花の数も少ない。ヒメスミレサイシンは結構咲いてくれていた。そしてもうひとつの探し物は・・・再三ありそうな場所を覗き見したが、葉っぱは見つけられなかった。花が咲くのは6月下旬ごろなのでまだ出ていないのかもしれない。


    途中から見下ろす西湖と富士山


    コイワザクラ。今年は花数が少ない。


    ヒメスミレサイシン


    今年は結構咲いてくれた。


    途中の展望岩から見る十二ヶ岳と富士山


    鬼ヶ岳、その向こうには雪の南アルプス


    ロープ場の難所。ここにもクモイコザクラが咲くのだが、少しだけだった。


    咲き始めたコイワカガミ


    山頂下のコイワザクラ


    山頂付近に咲いていたヒメスミレサイシン。葉っぱが丸まったまま花が咲く。


    十二ヶ岳山頂から見る富士山


    嶺朋クラブのメンバーと合流し、記念撮影。


    山頂先の展望地から見る西湖と富士山

 撮影したり花を探したりしながら歩いていると十二ヶ岳山頂到着は10時50分になってしまった。もう会のメンバーは到着しているかと思ったが、人数が多く吊り橋や鎖場の通過に時間がかかったようで、11時に一行が到着した。記念写真を撮ってこれから混雑するであろう山頂を避け、鎖場を越えたその先の登山道脇で昼食となった。

 予定では鬼ヶ岳まで同行するつもりだったが、昨日の籔歩きと急下りで右膝に少し痛みがある。時間はまだ12時半だが、今日はこのまま短絡ルートを下山することにした。会の女性メンバー2人も一緒にげざんすることになり、3人で短縮ルートを下りる。しばらくぶりに通る短縮ルートは以前に比べると道が整備され歩き易くなっていた。その反面、藪を刈ってしまったことと鹿の食害も加わったためか、かつてはたくさん咲いていたササバギンランやフタバアオイ、ツルシロカネソウなどははすっかり見かけなくなってしまい、バイケイソウとハシリドコロばかりが目立つ森になってしまった。下部のほうにはラショウモンカズラがたくさん咲いており、少しだけほっとした。


    短絡ルート分岐付近に咲いていたヒメイチゲ


    道は整備されたが、バイケイソウとハシリドコロばかりが目立つ森になってしまった。


    ツルシロカネソウ。かつてはたくさんあったが、今ではまばら。


    ミヤマエンレイソウ。これも少ししか無い。


    ラショウモンカズラが登山道下部にたくさん咲いていた。


    駐車場到着。


 十二ヶ岳界隈は御坂山塊唯一と言って良いかもしれない鎖やハシゴが連続するアルペンルートで、歩いて楽しい山であるが、一方、稀少な植物が咲くお宝の山でもある。今回は見つけられなかった花は、実は7~8年前にこの尾根で見かけて写真を撮ってあるのだが、その頃はその花の価値など全く知らず、別の花だと思っていた。その後何度か探してはいるがそれらしきものは見かけていない。絶えていないことを祈る。
コメント (2)
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