富士北麓の森、三つ峠に続いて今季3度目となる山梨県山岳連盟植物保護グループ主催の観察会に急遽参加させていただいた。
今回歩くのは何本もある櫛形山登山ルートの中でかなり長いルートとなる丸山登山道コースだ。2週間ほど風邪症状が続いて体調がいまいちだったので、付いていて行けるかどうか、それよりも登れるかどうかにかなりの不安があった。案の定ピッチの遅い私が足を引っ張ることになってしまったが、なんとか目的地まで登ることができた。今回も三つ峠に続いて講師を仰せつかったが、全く役に立たず、登り始めからいきなりわからない花ばかりだ。

登山口の脇に咲いていた白い花、これは何じゃ?? たぶんシロバナイナモリソウ(アカネ科イナモリソウ属)。

カラマツ樹林帯の中にシャクジョウソウが一本。(イチヤクソウ科シャクジョウソウ属)

未だに正体がわからない花。葉の分岐あたりから花が咲いている。

別株を見るとツルのように地面を這っており、ツル性の植物ではないかと思うのだが、正体不明。

サワギク(キク科 キオン属)

丸山山頂。あまり訪れる人が居ない静かな山頂。

こちら側のルートも他のルートと同様に徹底的に鹿の食害に遭ったようだ。バイケイソウばかりが残る荒れた森と化している。

唐松岳山頂。
3時間半ほどかかってようやくアヤメ平に到着した。すっかり汗だくであるが、アヤメ平まで登って来るとさほど暑いといった感じでは無く快適な温度だった。昼食をとってアヤメ平の中を散策する。保護柵が設置されて今年で5年目になるだろうか、昨年にも増して植生の再生は著しく、驚くほどのキンポウゲのお花畑や、テガタチドリ、キソチドリなどのラン科植物が再生しており、さらに昨年はお目にかかれなかった絶滅危惧種の植物にも何種類かお目にかかることができた。

黄色い絨毯と化した櫛形山アヤメ平のキンポウゲお花畑。

元気の良いテガタチドリがたくさん咲く。

アオスズラン(エゾスズラン)は確実に数を増やしているが、柵の外で昨年見つけた株は今年は見つけられなかった。(ラン科カキラン属)

一方、保護柵設置前から囲われていた場所はハンゴンソウだらけの荒れた草地に変わってしまっている。やはり手入れしないで囲っておくだけでは植生の維持ができないことを思わせる。
アヤメ平1周し、裸山に向かう。こちらは新たに裸山全体を覆う柵が設置されていた。昨年訪れた時は一面がピンク色に染まるほどのテガタチドリ大群落だったが、今年はそれに加えてアヤメがだいぶ復活してきた。ちょうど南アルプス市の植物調査隊が見回りしていたので、種を蒔いて増やしたのかどうか尋ねてみたところ、そうではなくて自然に出て来たものだそうだ。鹿の食害で激減してしまったアヤメだが、根は残っていたようで予想していたよりも早く復活しそうな様相を呈している。

裸山のお花畑。テガタチドリに加えてアヤメがかなり数を増やしている。

テガタチドリとアヤメの群落

こちらはアヤメが主体の群落

うーさんの手にとまって逃げようとしないコヒョウモンモドキ。クガイソウを食草とするこの蝶はかなり数を増やしており、植生復活の証拠でもある。
昨年よりもさらに復活した櫛形山を存分に堪能した植物観察会であった。毎年姿を変えて行く櫛形山のお花畑、これからが楽しみである。
下山は車をデポしてあった平成峡に下りた。午後4時、下山。
今回歩くのは何本もある櫛形山登山ルートの中でかなり長いルートとなる丸山登山道コースだ。2週間ほど風邪症状が続いて体調がいまいちだったので、付いていて行けるかどうか、それよりも登れるかどうかにかなりの不安があった。案の定ピッチの遅い私が足を引っ張ることになってしまったが、なんとか目的地まで登ることができた。今回も三つ峠に続いて講師を仰せつかったが、全く役に立たず、登り始めからいきなりわからない花ばかりだ。

登山口の脇に咲いていた白い花、これは何じゃ?? たぶんシロバナイナモリソウ(アカネ科イナモリソウ属)。

カラマツ樹林帯の中にシャクジョウソウが一本。(イチヤクソウ科シャクジョウソウ属)

未だに正体がわからない花。葉の分岐あたりから花が咲いている。

別株を見るとツルのように地面を這っており、ツル性の植物ではないかと思うのだが、正体不明。

サワギク(キク科 キオン属)

丸山山頂。あまり訪れる人が居ない静かな山頂。

こちら側のルートも他のルートと同様に徹底的に鹿の食害に遭ったようだ。バイケイソウばかりが残る荒れた森と化している。

唐松岳山頂。
3時間半ほどかかってようやくアヤメ平に到着した。すっかり汗だくであるが、アヤメ平まで登って来るとさほど暑いといった感じでは無く快適な温度だった。昼食をとってアヤメ平の中を散策する。保護柵が設置されて今年で5年目になるだろうか、昨年にも増して植生の再生は著しく、驚くほどのキンポウゲのお花畑や、テガタチドリ、キソチドリなどのラン科植物が再生しており、さらに昨年はお目にかかれなかった絶滅危惧種の植物にも何種類かお目にかかることができた。

黄色い絨毯と化した櫛形山アヤメ平のキンポウゲお花畑。

元気の良いテガタチドリがたくさん咲く。

アオスズラン(エゾスズラン)は確実に数を増やしているが、柵の外で昨年見つけた株は今年は見つけられなかった。(ラン科カキラン属)

一方、保護柵設置前から囲われていた場所はハンゴンソウだらけの荒れた草地に変わってしまっている。やはり手入れしないで囲っておくだけでは植生の維持ができないことを思わせる。
アヤメ平1周し、裸山に向かう。こちらは新たに裸山全体を覆う柵が設置されていた。昨年訪れた時は一面がピンク色に染まるほどのテガタチドリ大群落だったが、今年はそれに加えてアヤメがだいぶ復活してきた。ちょうど南アルプス市の植物調査隊が見回りしていたので、種を蒔いて増やしたのかどうか尋ねてみたところ、そうではなくて自然に出て来たものだそうだ。鹿の食害で激減してしまったアヤメだが、根は残っていたようで予想していたよりも早く復活しそうな様相を呈している。

裸山のお花畑。テガタチドリに加えてアヤメがかなり数を増やしている。

テガタチドリとアヤメの群落

こちらはアヤメが主体の群落

うーさんの手にとまって逃げようとしないコヒョウモンモドキ。クガイソウを食草とするこの蝶はかなり数を増やしており、植生復活の証拠でもある。
昨年よりもさらに復活した櫛形山を存分に堪能した植物観察会であった。毎年姿を変えて行く櫛形山のお花畑、これからが楽しみである。
下山は車をデポしてあった平成峡に下りた。午後4時、下山。
アヤメ平で一気にお花畑に。
ミヤマキンポウゲとヤマオダマキの群生でまるで
黄色い絨毯を敷いた様でした。
その中で色鮮やかなテガタチドリ、グンナイフウロ
クルマユリが自己主張していました。
裸山もアヤメが3倍くらい増えて、これから毎年
倍々増えればと期待します。
初夏のお花畑だけでなく、夏も秋も訪れたいです。
良かったです。
でも柵がなければというのではいろいろと大変ですね。
お疲れ様でした。
http://www.ootk.net/cgi/shikihtml/shiki_555.htmを参照ください
もう少し早く柵を設置していれば稀少植物の保護も出来たかもしれませんが、山梨県は貧乏な県なので予算の確保が大変なようです。
どこかのブログで拝見したような記憶は会ったのですが、図鑑で調べてもわからず困っていました。花は名前だけでなく分類と植生の環境を理解しないとダメだということを痛感しています。
丁度、柵の中のアヤメが咲き始めたタイミングで回復の気配が少し出てきたなぁと思っていましたが、かなりいい感じに植生が戻ってきましたね。
裸山の本当に裸になってしまった部分などを見るとキバナノアツモリソウが咲いていた頃の状態に戻ることはもうないだろうと思われますが明らかに柵の効果が出ていて驚き嬉しく思いました。
(希少な花が折角復活してきたのに早速盗掘に遭ったそうで、文章を一部変更させていただきました。)