後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

外国体験のいろいろ(51)早く引退して趣味を楽しもう(続き)

2008年07月07日 | 旅行記

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(この写真は調布飛行場の趣味の軽飛行機の駐機場の様子、以前はもっと多数だったが不況で減ってしまった。6月11日撮影)

○早期退職はアメリカ人の夢

第二次大戦後、日本は「科学技術の分野でアメリカに追いつけ、追い越せ!」と脇目もふらずに努力した。一生同じ会社で仕事に打ち込むことが男の生き甲斐であった。趣味の話などを出すと、軽蔑されるような社会の雰囲気である。そんな生活が1990年代のバブル経済崩壊まで続く。

アメリカへ行き、趣味の話をすると考え方の違いに驚いたものである。仕事は生活費と趣味の費用を得るための手段。余裕が出来たら、早く退職して趣味の生活を楽しみたいと言う。趣味の内容も千差万別。映画を作ったり、絵を描いたり、大工仕事と、とにかく行動的な趣味が多い。

ゴルフはもちろん、ハンティング、パラグライダー、古い戦闘機乗りなど、スポーツ分野のものもある。

もちろん、仕事が趣味で他にすることが無いと広言するアメリカ人もいるが、それは少数派。アメリカ人の早期退職は個人の自由の拡大として社会的に重要視されている。 

○変わる日本人の人生観

アメリカに追いつき追い越せという目標も達成され、日本人の人生観も変わって来た。フリーターの増加などがその一例。人生観が変われはライフスタイルも変わる。

最近の日本人は勤労意欲が無い、礼儀を知らないと、よく老人が言う。

しかし、趣味を通して若い人々と付き合ってみると、彼らは老人より礼儀正しい場合が多い。戦後の苦労を知らないので、性格が素直で明るく育っている。戦後の殺伐とした社会が消え、豊かになれば勤労意欲も少なくなるのは自然な現象である。

インターネットの普及は趣味に関する情報の交換を容易にし、多様な趣味が若い人々の間に広がって来た。高度成長時代の立身出世主義は心を貧しくするが、趣味の世界が広がり日本人の心も豊かになった。どちらが良いかは人々の考え次第。色々な考えを大切にするのが重要と思う。(終わり)


偶然見つけた良いホテル

2008年07月07日 | 旅行記

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ホテルに泊まる場合は、仕事で泊まる、遊びに行って泊まるの2種類が多い。仕事の場合は交通の便が良く清潔で機能的なホテルなら、それで良い。

遊びの場合は人の好みによって色々である。筆者の場合はアルプス地方の山小屋風のホテルが好きである。太い木製の梁がめぐる、白い漆喰壁の古風なホテル。

そんなホテルに偶然泊まった。東北地方の鳴子温泉鬼首にある「ホテルオニコウベ」である。鉄筋コンクリート製の建物ながら外装は白い漆喰壁と木材で覆われている。内装には燻したような木製の梁を使い、ドアー、窓枠は全て同じ色の重厚な木製である。

廊下や室内の白い壁には高山植物の花の額やヨーロッパの風景画がさりげなく掛けてある。室内の照明は昔風の電球と布製の笠、蛍光灯は使わない。室内は広く、ベットの幅も大きい。トイレ・バスルーム、洗面室の内装も落ち着いた色合いで、床の高さが同じである。

そして重要な条件が二つある。周りの景観とサービスの質である。

上の写真で示すように周りは広々とした草原。土地を惜しみなく、ふんだんに使っている。

スキー場だが、無粋なリフトが見えないように針葉樹の並木で囲んである。

サービスはきめ細かく親切だが、客に気を使わせない。客が寛げるように、静かに動く。サービスする人々の立ち居振る舞いが優雅である。

黒い背広を着た中年のマスターが何時も客の動きを視て、過不足ないサービスを迅速にする。サービスの質は泊まって見ないと分からない。

このような質のサービスで平日一泊2食付きで10500円とは感心。肌がすべすべする良質な温泉も付いている。食事も和食・洋食とも丁寧に美味しく作っている。

あまり期待もせず泊まったのに、好みのホテルだったので喜びもひとしお大きい。

ヨーロッパの山小屋風のホテルと質の高いサービスが好きな方々へは是非お勧めしたいホテルです。(終わり)

撮影日時:7月4日から5日、撮影場所:宮城県大崎市鳴子温泉鬼首大字清水、

ホテルオニコウベにて(http://oni3800.com/