後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

書評を書評すると、

2008年07月17日 | 本と雑誌

読売新聞の日曜版には書評が出る。先週の日曜版では11,12,13ページが書評欄であった。毎週読んでいて何時も苦々しく感じることが2つある。

(1)取り上げる本は学術書のような本や哲学、思想、歴史などの堅い内容の本が多すぎる。本屋の店頭で良く売れている本は無視されすぎている。

例えば、7月13日に取り上げている本の名のみを記すと、「アンのゆりかご」「C・S・ルイス評伝」「キリスト教修道制の成立」「マドンナ 永遠の偶像」「玉ねぎの皮をむきながら」「武装親衛隊とジェノサイト」「中国 危うい超大国」「吉野作造と中国」などとなる。題名を見ただけで堅い内容の本であると想像がつく。

「マドンナ 永遠の偶像」はポップス界のスターの暴露本のような題目だが、むしろスター・マドナをイコン(マリア聖画)に比べつつ彼女の宗教性、特にカトリック信仰とのかかわりを分析した宗教的心理分析書のような内容である。

「中国 危うい超大国」は如何にも中国の脆さを種々の視点から指摘した読み物風の内容を暗示する題目だ。しかし、そうでは無い。著者はクリントン政権時代の対中国政策担当の国務次官補としてアメリカの外交政策を作っていた。従って内容は國際政治力学からの中国分析で、日本人が書いた中国の弱点を並べた読み物とは異なる。

あまり売れていない本でも重要な本はある。問題はどのような理由で重要であるか?この問いに評者が明解に答えていない。従って何故その本を選んだのかが理解出来ない。そして難解な堅い内容の本だけが並んでいる。難解な本を並べれば読者が恐れ入って敬服するとでも思っているのか?あるいは読売新聞の社会的な地位が上昇するとでも思っているのであろうか?全く寒々しい文化風景である。

(2)書評の文章が分かり難い。

何故この本を選んだか?内容の独創的な部分は何処か?この本の優れているところは何処か?弱点は何処か?従来この分野の本と比較し、どのように新しい視点や考え方を提案しているか? と順序良く整理した書評にして貰いたい。明解な構成の書評が少なすぎる。

難解な言葉が多すぎる。自分の知識・学力を自慢しているような書評が多く、取り上げている本の内容を簡潔に紹介していない。従って書評を読んでも内容が想像出来ない。

例えば社会学者の佐藤卓己氏の文章、・・・・こうした社会的文脈をもつ自伝は、「文学」の枠組みを超えている。・・・・

皆様、意味がご理解できますか?誰も自伝を文学だなどと主張していないのに文学などという言葉を持ちださないで下さい。

ここは・・・・著者がナチス親衛隊にいたころの気持ちを書いた自伝なのでその頃のドイツの社会的な雰囲気が描いてあります。・・・・と書き直せば意味が分かりやすくなりますね。

書評を担当しているのは、社会学者、國際政治学者、英文学者、西洋歴史学者などです。学者が新聞に書く場合には、一般人が理解できるように書くべきです。書けないとしたら学者がその本を本当には理解していない証拠です。

これに比べると、学者でない橋本五郎さんが書いた、「吉野作造と中国」の書評は明解です。

学者の書く書評よりブログ文化圏の言語のほうが分かりやすいとしたら大変なことではないか? 人々がより分かりやすい言葉を好むのは自然なことです。困った問題です。 皆様のご意見は如何でしょうか?     (終わり)


皆様にもお考え頂きたい意見をご紹介します

2008年07月17日 | 日記・エッセイ・コラム

若者のブログも良いです、と言う小生の記事へ対して、下のような貴重なコメントを頂きました。皆様にも深くお考え頂きたいと思い、ブログトップページでご紹介します。   =================================

若者のブログを読みもしないで、極端なことを言って申し訳ないが、常日頃思うこと故、貴殿の若者ブログへの思いと反するかも知れぬが、敢えて発信する次第です。
 そもそも年上でも目上でも、敬意を表さず、友達感覚で話し、ブログ上で会話する、またそれを時代の流れと容認するところに、今の時代の大きな歪が生まれ、そこから起こって来る(関連づけるのは一方的かも知れぬが)考えられぬ様な事件の数々、起こってから、ああでもないこうでもないと言っても遅いのであって、そうしたことを起こす社会環境を立て直すことが必要なのではと思うものです。原因を除かず、結果のみへの対処のみでは、根本対策にはならぬわけです。14歳の少年がバス・ジャックを起こす時代をどう理解すればよいのか、その様な少年を育ててしまった社会環境があるのでは。
 ”親しき仲にも礼儀あり”の精神は何時の世にあっても必要なのでは、尤もこうした事を馬鹿にする、今の若者(勿論全てではないのですが)世代をうみだしたのも、我々世代に責任があるのかも。これも戦後とられた、日本に対する米国の政策の思う壺であったのかも。(少し穿ち過ぎかも) 投稿 zebra1192 | 2008/07/17 10:42 =================

是非、皆様からのコメントをお願い申し上げます。      (終わり) 

早速、鬼家(オニイエ)雅雄さんと乾燥芋のおにいちゃん から考え深いコメントが届きました。コメント欄を是非お読み下さい。お二人へ感謝申し上げます。

      挿絵のつもりで林の道沿いに咲く紫陽花の花の写真を掲載します。

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素晴らしい歌声をお届けします。

2008年07月17日 | うんちく・小ネタ
ブログには自分で作詞・作曲した歌のCDを宣伝しているのもあります。
でもこのEicaさんのブログにはそれが感じられません。純粋に聴いてくださいという感じの編集です。中央の動画だけでなく、左のサイドバーの試聴のところにも数曲あります。アメリカ、ハワイにお住いですが、その歌声を皆様も直接聴けるのです。インターネット技術のお陰です。下記は小生とEicaさんの遣り取りです。
===小生からEica さんへ================
動画のゆっくりしたテンポの深い歌声に思わず聞きほれました。
素晴らしいお声と歌唱力に感動しました。
小生のブログで、ご紹介させて頂きたいと思っています。
記事掲載にあたって、ご出身地、何故ハワイなのか?もう少し個人的な情報を1、2、お教え下さいますと、少し興味深い紹介記事が書けます。よろしく御願い申し上げます。
おやすみなさい。 藤山杜人より、、、
=======Eica さんからの返事==============
藤山さんへ

はじめまして。曲へのコメントどうもありがとうございます。
藤山さんのブログで私の曲をご紹介して頂けるなんて、本当に嬉しく思います。

それで、ご質問への回答ですが、この私のブログの左側にあります、カテゴリー( categories)の欄にプロフィールがあります。そこの音楽歴を見て頂ければ、ある程度分かって頂けるとは
思うのですが、何故、ここハワイかと申しますと **
私は、愛知県出身で、1991年に渡米、結婚、子育てなどを経て、11年間は北カリフォルニアで過ごし、2003年、このハワイ島に移って参りました。今、やっと自分を表現できる音楽に没頭できる時間ができ、今年から勢力的に活動をしてきたいと思っています。
こんな感じでいかがでしょうか?宜しくお願いします。  アロハ~
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URL はhttp://blog.livedoor.jp/eicanouta/ です。Eica さんの歌をゆっくりお楽しみ下さい。    (終わり)


ちびた さんのブログをご紹介します

2008年07月17日 | 国際・政治

自分のブログを多くの人々に読んで貰いたい。それで、「みんなの足跡」というネットワークへ登録した。すると、このブログを訪問してくれた人々の足跡が残る。その足跡をクリックすると訪問してくれた人のブログを読むことが出来る。

訪問してくれた多くの若々しい人のブログを読んでいるうちに感動したことがいくつかある。

1)日常生活を大切に、前向きに、一生懸命に生きている人が多い、

2)ブログの記事へ対して多数の人々が短い、気の利いた、そして建設的なコメント   を投稿している。気軽にコメントを送っている。

今回、ご紹介する、ちびた さんのブログも瑞々しい感性で毎日見聞きしたことを写真や文章で説明しています。例えば、近所の畑のヒマワリの花が突風で倒れたときの写真と記事は、いきいきとして、残念と思う気持ちがよく出ています。それに対して32人の若い人々のコメントが、ガッカリしている、ちびた さんを心優しく慰めています。詳しくは、このURLへ、どうぞ!

http://chibita.blog.tsuge.jp/

しかし、老人が若い人のブログを読む場合に準備しておく事がいくつかあります。

1)書いてある言葉や、言葉使いが若者の話し言葉そのままであること。

書き言葉と話し言葉が完全に同じになっている。驚かないで下さい。

2)ブログを書く人も、読む人も、完全に平等で、親しい友人として会話している。したがって敬語や丁寧語は一切使わない。老人文化では初対面の人には敬語を使いますが、ブログ文化にはそれが有りません。

3)ブログで使う人名は「ちびた」とか「ゆき」とか平仮名、2文字、3文字が多い。その軽々さを、老人は軽蔑しがちです。しかし内容を根気よく読んでみると意義深いブログであることが多いのです。ブログ文化圏では外国語を読むつもりで根気が必要です。

以上3つの心の準備をして、ちびたさんのブログを是非ご覧下さい。(終わり)