後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

9 月18日の柳条湖事件記念日の反日デモの方が重要な意味を持つ

2010年10月17日 | 日記・エッセイ・コラム

中国共産党政府はかつて日本が中国でした悪行を教科書で教え、記念日には反日デモなどのイベントを律義に行っています。これでは日中関係は永久に良くなる筈はありません。日本人はこの実態を常に忘れないで中国と交渉しないと損害を受けます実態は実態として受け入れる覚悟が必要だと思います。

先日の9月16日は満州事変の発端になった柳条湖事件から79周年目にあたります。この日、北京では政府統制の反日デモが行われました。昨日の反日デモは政府の統制を無視し、インターネットを使用した大規模なデモでした。同じ反日デモですが性質が違います。

日本の人々は戦後65年、平和な生活に慣れ親しんできました。しかし中国では戦後は共産党と国民党の凄惨な内戦があり、1966年から1976年まで文化大革命という国内戦争が続いたのです。1981年に北京に行った時、その街々の荒廃と荒んだ人心に暗澹たる思いをしました。犯罪が横行し、家々の全ての窓には強盗よけの鉄格子が厳重に取り付けてあります。大学構内のトイレは糞尿の山でした。

丁度、1945年の敗戦後の日本の雰囲気でした。文化大革命の悲劇を日本人は忘れがちです。中国人は心の中で絶対に内戦は防ごうと堅く決心しています。

民主主義よりも秩序ある安定を望んでいます。共産党独裁で経済成長と安定が得られるのなら大多数の中国人は共産党を支持します。これも中国の実態です。実態を無視して理想論を中国人へ説くのは思いやりの無い態度と、私は信じています。

理想論だけを振り回す知識人には暖かい心が無いのではないかと思っています。

矛盾したような事を書いていますが、私には何が正しいのか判断がつきません。ただ断片的な実態をご報告しているだけです。どなたかご指導下さいませんでしょうか?失礼しました。(終り)


昨日の中国での反日デモで悲しむべき事と喜ぶべき事

2010年10月17日 | 日記・エッセイ・コラム

Japancoastguard_shikishima1 昨日、中国の四川省の成都、陜西省の西安、河南省の鄭州、浙江省の杭州で学生達による大規模な反日デモがあったという報道がありました。

尖閣諸島の中国漁船逮捕へ対する反日デモです。

悲しむべきことは、漁業に関係のない内陸の若い学生達が何も知らないで騒いでいる事です。その上、学校でならった日本の対華21ケ条の要求とそれに続く五四運動の日貨排斥運動へ短絡して、「日本製品不買運動」のデモになってると推察される事です。学校教育の恐ろしさを見るようで悲しい気持ちになります。

しかし喜ばしい現象でもあると私は考えています。今回のデモは中国共産党政府の指示でなされたものでなく、学生のインターネットを使った情報交換で実行された事です。学生がデモや破壊活動を行う時は、「愛国無罪」という看板を錦の御旗にして暴虐を尽くすのです。共産党政府が一番恐れることはインターネットを利用した、反政府デモや破壊行為が全国に蔓延し、政権が崩壊する事です。

その証拠にはネットへデモを扇動する過激な書き込みがあると、直ぐにネット取り締まり機関が削除を繰り返したのです。しかし携帯電話を利用した情報交換は削除が困難で、学生達は携帯電話機でデモ参加者を集めたという報道もあります。

中国政府の発表ではデモは整然と行われ、完全に警官の制御に従ったとしています。しかしイトーヨーカ堂では表のガラスが破壊され、街路には自動車がひっくり返っている映像が流れていました。もっと驚くべき事は日本の右翼団体が東京にある中国大使館を包囲すると即刻この情報が中国奥地の学生達へ伝わったという事です。日本に居る中国からの留学生が本土の学生へメールで伝えたに違いありません。

中国の一党独裁の崩壊があるとしたら、インターネットと携帯電話の普及による大衆運動によって民主化が行われる可能性があります。今回の大規模な反日デモのニュースを大局的に考えとこのような喜ぶべき背景があると思いました。皆様はどのようにお考えでしょうか?

今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。藤山杜人