後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

戦艦大和、金剛と農村の窮乏、そして中国の覇権主義への心配

2010年10月24日 | 日記・エッセイ・コラム

Yamato21

(戦艦大和;http://battleship-pictures.xrea.jp/photograph_p/senkan/yamato.php

人間は過去を簡単に忘れます。戦争中の日本は狂気のように戦車、大砲、戦闘機、爆撃機、軍艦、潜水艦を作ったのです。

排水量10万トンの巨大戦艦、大和と武蔵の2艦を作って戦ったのです。

しかしそれは日本の国力以上の破滅的な国家予算だったのです。国民へ軍事国債の購入を強制し、農村は疲弊していました。東北の農村では娘の身売りは普通の事として行われていたのです。兵士も農村の若者が多かったのです。

水田農家でも、戦争中は米を全て供出し、ご飯を食べませんでした。小麦粉を練って作ったスイトンが毎日の夕食でした。

後になってみると狂気の時代としか思えません。でも当時は狂気でもなんでもなく、正しい考えと信じていたのです。

そのようにして日本軍は中国大陸に侵入して満州国を作り、華中、華南まで占領したのです。その中国が現在、軍事大国として世界の覇権を求めているのです。アメリカに対抗して太平洋へ制海権を広げています。

下の写真は戦艦、金剛(出典は大和と同じ)Kongo21

1970年頃までの日本の農村の台所の様子を写真で示しました。水道も冷蔵庫も電気洗濯機も無く、流しは座り流しでした。

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上の写真に有るように、台所の流しは座り流しです。水は甕からヒシャクで汲んでいました。 写真は、都立小金井公園内の江戸東京たてもの園(URL:http://www.tatemonoen.jp)で撮ったものです。

さて、現在の中国は戦争中の日本のように内陸部の農村の苦しい生活を改善するよりも原子爆弾を保有し、長距離核弾頭ミサイルを開発しています。軍事衛星も打ち上げ、ロシアと対抗して太平洋で軍事力を誇示しています。経済成長も速やかでGDPは日本を抜いて世界2位になりつつあります。このような事態にもかかわらず日本の政治家は危機感を持っていません。アメリカの基地を沖縄から追い出すことにこだわっています。

中国が共産党独裁が続くかぎり「反日デモ」は続きます。その度に日中関係が悪くなります。そして中国へ工場を持っている数多くの日本の企業がいろいろな意味で被害をこうむるのです。こういう事態が隣の大国で起きつつある時、我々日本人はどのような国際外交を進めるべきでしょうか?私はとても心配しています。皆様は如何でしょうか?

今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。藤山杜人