老境になって、こんなに幸福感に包まれるとは想像も出来ませんでした。それは毎日の私の実感です。理屈っぽい私はその原因を論理的に考えてきました。そして最近その原因を具体的に説明できるようになりました。そこで連載記事を書き始めることにしました。年をドンドン取りながら、益々幸せになる方法を具体的に書いていきたいと思います。私が実践して居る方法でず。始めは誰にでも出来る方法です。それは昔の辛い思い出を楽しいものに変換して書いてみる事です。楽しい思い出に変換して思い出すだけでも幸せになります。しかしそれを書いて、更に楽しい絵に描いてみると完璧になります。実例を使い説明します。1923年生まれの「めいこ」さんという女性のHPをご紹介します。現在87歳、昔流に言えば立派な老人です。その方が「80歳の生活」というホームページを書いています。それに毎月、それはそれは楽しい絵を掲載しています。自分で描いた絵です。もう7年間も続いている絵日記です。下に終戦前後に暮らしていた横濱の鶴見の家を主題にした回想文についていた庭の風景の絵を転載致します。
終戦前後は空襲で町々は焼かれ、食料難が続き、疎開の悲しみがあり人生で一番苦しい時期でした。悲しいことが次から次へと起きたのです。若い娘だった「めいこ」さんにとっても一番苦労の多かった時期だったと思います。所がその苦しい思い出、悲しい思い出を「楽しかった事」へ変換してしまっているのです。そして日記に楽しそうに書いています。苦しい時に感じた母や親類の愛情の有難さを楽しそうな筆到で書いているのです。書いている間中、めいこさんは老齢の幸を噛みしめています。老齢になったお陰で「楽しい事」へ変換出来て、楽しみながら書けるのです。
老人になると人は皆悲しいことを忘れ、楽しかった事だけを覚えているようになる。真理です。しかしもっと分かり易く言うと、老人になると過去の苦しみを楽しかった事に変換出来るようになるのです。私の実感です。めいこさんの絵日記を見るたびに。「ああ幸せな老後だなあ」と感心するのです。私も彼女に習って幸多い老爺の日々を過ごしています。
老齢になれば病気もするし、出歩けなくなるのも事実です。しかしめいこさんはよく出歩きます。下に琵琶湖へ楽しい旅をした時の高層ホテルから見降ろした湖の絵と国立博物館へ「細川家の至宝、永青文庫コレクション」を見に行った時の庭の絵を転載いたします。お楽しみ頂ければ嬉しく思います。出典は:80歳の生活:http://www.geocities.jp/hyoutannjima0/index です。
今日は皆様がますます幸多い日々を過ごせますように心からお祈り申し上げます。藤山杜人