後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

大工さんと建築家(アーキテクト)の違い

2010年11月07日 | 日記・エッセイ・コラム

0042 近所に物静かな独身の男性が住んでいます。家を設計して注文主が満足する家を建てて代金を頂いて引き渡します。その行為は大工の棟梁と同じです。貴方は大工さんと建築家(アーキテクト)の違いがお分かりでしょうか?先日、その建築家の原田智章さんを訪問していろいろ話を聞いてきました。その折に、香川県立観音寺第一高等学校東京支部の同窓会誌、「燧」の第35号を貸して下さいました。その122ページから132ページにわたって原田さんへのインタビュー記事が出ていました。小学校の時に「自分が建てた建物で町をいっぱいにしたい」と作文に書いて以来、いろいろな人に会い紆余曲折しながら東京藝術大学院を卒業し、一級建築士の資格を取り、7年前に独立して事務所を開設するまでの半生を語ったものです。紆余曲折しながらと書きましたが彼の考えは首尾一貫変わっていません。「自分が社会のために何が出来ろのだろう?」 と考え続けて建築の作品を創って来たのです。

建築物の設計をし、高価でないが良い材料を選び、いろいろな職人の手配をし、工期を契約通り守り家を完成するのです。この一連の仕事だけをするのであれば良質な大工の棟梁と同じです。しかし彼は建築家です。作品が独創的なのです。そしてその作品に住む人々や、観る人へこれからの社会にとって重要なメッセージを与えるように創り上げるのです。

人間は美しい木を見たり、触ったりすると何故かホッとします。人間の素朴な、そして美しい心を取り戻します。そのせいか原田さんの創る家には日本の林業で得られた材木が豊かに使われています。中庭に自然林の一部をさりげなく添えます。そして彼が一番伝えたいメッセージを盛り込むのです。「林業の再興こそが日本の将来を幸多くする」 というメッセージです。彼の建築作品は簡素な美しさです。しかし美しいだけではありません。将来の社会がより良くなるようなメッセージが力強く響いているのです。このようにして彼は自分が社会に役に立つような人間になろうとしています。

建築家はプロフェッションで、英語ではProfession と書きます。この言葉はProfessorと同類語で預言者という意味を持っています。原田さんは建築作品により良い社会を作る方法を預言しているのです。

如何でしょうか?大工さんと建築家の違いを説明したつもりです。(終り)


教会は大きな家族のように楽しい集まりです

2010年11月07日 | 日記・エッセイ・コラム

今日のミサは岡田大司教様が司式して下さいました。ベトナム出身のディン神父様をカトリック小金井教会の新しい主任司祭さまとしてお迎えするお祝いのミサという意味もあります。前に主任司祭として10年間もお世話になった山本量太郎神父様や兼任でお世話して下さった辻茂神父様も浜辺神父様、谷口神学生も皆が久しぶりに集まってミサをして下さいました。ミサ後、ディン神父様の歓迎のパーティがありました。

信者一同が嬉しくニコニコしています。楽しい集いです。大きな家族が久しぶりに里帰りしたような雰囲気です。教会に属する人々は皆家族という話をよく聞きますが、今日もその実感を持てました。このような人間関係もあるのです。そして同じ教会に何年も一緒に通っていた人々を思い出しました。Mさんも、Fさんも、MRさんも皆が天へ上がってしまいました。今日、集まった全ての人々もいずれイエス様のもとに行ってしまうのです。教会というものの風景写真をお送りいたします。一番上の写真が山本量太郎神父様です。

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ゴ・クアン・ディン神父様と私の罪悪感の解消のことなど

2010年11月07日 | 日記・エッセイ・コラム

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今日のカトリック小金井教会のミサは、岡田大司教様の司式でディン新主任司祭様の着任を祝いながら行われました。

山本量太郎主任司祭さまがほぼ10年の任務の後、しばらく後任の主任司祭様が決まらなかったので、一層嬉しいミサになりました。

ゴ・クアン・ディン神父さまはベトナム戦争による難民として日本へ来られたそうです。白柳大司教様の支援とご指導で、日本でカトリックの神父様になった方です。神父様になってもう20年近くなり、日本語もとてもお上手です。そのような方が小金井の教会に着任され信者一同嬉しくて、大歓迎の様子でした。上にその写真を示しました。

話はいきなり飛びます。(このブログではしばしば話が飛びますのでお許し下さい)

1976年にベトナム戦争が終わってから、多くの難民が船にに乗って海に逃れました。アメリカと西ドイツなどの欧米の民間団体がベトナム沖に船をだして難民を助けました。

その頃、オハイオの大学のR教授と共同研究をしていて、彼の家に泊ったことがあります。R教授は日本人がベトナム難民を沖で助ける船を出していないことを激しく非難するのです。日本人は人道的でないと言います。ドイツ出身の奥様も西ドイツでは客船を出していますと非難に加わります。R教授夫妻はベトナム難民を数人自宅に引き取り、就職が決まるまで生活の支援をしたそうです。

私は日本人として恥ずかしくなりました。そして人道的でないという罪悪感を持ったのです。それ以来、「日本人はヒョットして人道的でないのではないか?」という罪悪感を持っていたのです。

今日はその私の罪悪感が少し消えました。嬉しいのです。20年以上前に日本の難民キャンプからディン青年を引き取り、支援した故白柳大司教様に感謝しています。ディン青年は難民になる前にベトナムで神学生だったそうです。その経歴を生かすようにした日本のお役人の関係者も偉かったと思います。

とても個人的な事を書いてしまいました。日本人を誇りに思える日でしたのでお許し下さい。そしてディン神父さまの輝かしいご活躍をお祈り申し上げます。(終り)


尖閣諸島問題と北方4島大統領訪問で日本人は本当に怒っている!

2010年11月07日 | 日記・エッセイ・コラム

このブログでは中国やロシアを弁護するような記事を何回も掲載して来ました。感情的になったり怒ったりすると日本が損をするという考えからです。

しかし、それらの記事へのコメントは反対意見が多いのです。中国やロシアは許せない!日本政府が断固たる態度を取るべきだ!という趣旨のコメントが多いのです。

新聞やテレビがそのような趣旨の報道を繰り返しています。私はマスコミが煽りたてているのかとも思いましたが、国民の本音はマスコミ以上に激しく怒っているのです。

ブログやネット上に現れる意見は本音が多いと言います。従って、私は今回の問題で日本の国論が一致して中国やロシアを激しく非難している事を明確に理解しました。国民がこのように外交問題で意見が一致したことは無かったような気がします。

戦後、政府の外交政策へ対して、ソ連よりの左翼政党からは反対意見が出てきました。今回は右派も左派も区別なく中国とロシアを非難しています。国論が一致したのです。

その結果、日本人の間に独立心が強まりました。軍備の重要性への認識が深まりました。アメリカとの安保条約の重要性も理解できました。

これらの結果を考えると今回の不愉快な事件は日本へ良い効果を与えたと思います。平和!平和!戦争は嫌いだ!と叫ぶだけでは平和が来ないと理解出来たのです。賢い外交交渉。戦略的な互恵関係を築くこと。そして十分な軍備とアメリカとの安保条約などが総合的に関係して日本の平和が保持されるのです。

皆様はどのようにお考えでしょうか?

今日も皆様のご健康と平和をお祈り致します。藤山杜人