後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

韓国の月見は日本より盛大に祝う

2014年09月08日 | 日記・エッセイ・コラム

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上の写真は旧暦の8月15日(新暦の9月の満月の日)に韓国人が用意する月見のご馳走です。ご馳走の向こうに飾ってある小さい位牌のようなものが先祖の霊です。

上の写真の出典は、http://lifeisreallybeautiful.com/tag/south-korea/ です。

韓国では旧暦8月15日を秋夕(チュソク、??)といい、その前日と翌日が公休日(祝日)となるそうです。

このため、多くの企業、施設も休みとなり、帰省する者も多く交通機関が混みあいます。

先祖の墓参りをし、新米で「松片(ソンピョン、??)」という餅を作り、上の写真のように祖先に感謝を捧げてお供えをするのです。また知り合と贈り物を贈り合います。このため英語では、コリアン・サンクスギビングデーと言うそうです。

日本では月が見える場所などに、薄(すすき)を飾って月見団子・里芋・枝豆・栗などを盛り、御酒を供えて月を眺めるだけです。韓国のように先祖の墓参りをしたり、家族が集まってお酒を飲みながら月見の宴をするのと比較すると、随分と簡素な月見です。

尚、中国や台湾では中秋節として盛大に祝います。中秋節は祝日となっています。月見の月餅が風物詩になっていますが、先祖の供養はあまりしないようです。

月見の習慣は中国で始まりましたが、韓国や日本へ伝承されるにしたがって内容が違ってきたのですね。満月の美しい季節なので月を鑑賞しながら悠悠とした気分になるのも良いと思います。

尚、下の写真は秋夕を祝う踊りです。韓国では月見の日を随分と派手に祝うのですね。出典は上の写真と同じです。

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サウジアラビアに咲く花々の写真

2014年09月08日 | 写真

この前の記事で中東の内戦と映画、「アラビアのロレンス」のことを書きました。そこであの広大なアラビア半島にはどのような花が咲くのか気になって、調べてみました。

そうしたら、「沙漠に春がやって来た ―アラビアに咲く花― 」というブログを見つけました。

URLはhttp://hanglooose.at.webry.info/200602/article_5.html  です。

このブログから下に4枚の花の写真をお送りいたします。乾燥地帯だけに流石に花々は日本の花とは違います。お楽しみ下さい。25ba25bb25c725f925a425ce25b225d625a

2月、ここ、サウジアラビアの東部地区、ペルシャ湾に面したカフジの町。沙漠は雨を飲んで息を吹き返します。 町を一歩でると、いつも見慣れたカーキ色の大地は一面の緑に変貌しています。 2月中旬、沙漠はさらにその顔を変え、名も知れぬ可憐な花が咲き乱れます。花柄のじゅうたんは地平線まで広がっています。

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Cistanche lubulasa:
沙漠のつくしんぼ、砂の中からにょきにょき出てきます。背丈は40センチ。花は房下から咲き始め、2ヶ月で上まで咲き終わると茶色に枯れてしまいます。 根を掘ってみたら、茎よりも長く、その先にはじゃがいものような球根がついていました。

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ー野菊ー
 春に最初に咲く花、沙漠の中にドライブに出かけると、360度の地平線の風景は黄色や白の花柄で一杯に彩られています。 菊に似た花で沙漠に一番多く、季節の最後まで咲いています

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Cakile arabica:
沙漠どころか、会社の事務所、や道路のわきにも生えています。可憐なピンクの花は、花屋さんのない当地ではテ-ブルの上に切花として飾ります。


名画「アラビアのロレンス」と現在の中東の複雑な内戦

2014年09月08日 | 日記・エッセイ・コラム

現在、大規模な内戦の起きている地域はウクライナと中東地域とアフリカです。

ウクライナはもともとソ連の重工業のあった一共和国であり歴史的に見ても帝政ロシアの領土でもあったのです。軍需産業が集中しているウクライナ東部をロシアが占領したくなる強い動機があるのです。事の善し悪しは別にして東部のルガンクス州とドネツク州の大部分は親ロシア派の独立国になり、ロシアの傘下に入ることは仕方が無い情勢となっています。盗人にも三分の理があるので困ったものです。

さて一方、中東地域の複雑な内戦はますます混迷を深くしています。中世の部族戦争に欧米列強とロシアが自分たちの利権を確保しようとして軍備品を秘かに送り込んだり、アメリカのように堂々と大規模な空爆を行なっているのです。

遠方にある日本もいずれ派兵を要求される可能性もあるのです。

この中東地域の複雑な内戦を理解するには1962年、イギリス製の映画、「アラビアのロレンス」を理解すれば良いと思います。いかにも映画らしい傑出した作品でした。

話を簡単に言えば、オスマン帝国の領土だった中東で起きたアラブ人の反乱にイギリス軍がひそかに加担してロレンスを送り込んだという話です。反乱が成功するとアラブ人はロレンスを嫌い、追放します。ロレンスは失意のうちにイギリスに帰り、オートバイ事故で死んでしまうのです。砂漠のロマンと主人公の悲劇を感動的に描いた名作です。下にロレンスの写真を示します。

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そうして下に、もう一枚の写真 を示します。砂漠で井戸を見つけたロレンスとアラブ人の従者が立っているところに井戸の持ち主の部族の男が近づいて来る場面です。

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井戸を持っている部族の男が従者のアラブ人をピストルで射殺してしまうのです。他部族の井戸を勝手に使ったら射殺です。アラブの掟です。一方、白人のロレンスは許されたのです。

この場面は現在、中東で起きている内戦 の性格を象徴しています。現在の中東の内戦は中世以来連綿として続いているアラブ人の部族戦争なのです。

水だけでなく、石油の出る油田が内戦の状況を一層複雑にしています。

そして訪米諸国の利権がからんでいるのです。下に第一次大戦中の1916年に出来た中東地域のロシア、フランス、イギリスの分割支配の地図を示します。出典は、 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%93%E3%82%A2%E3%81%AE%E3%83%AD%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B9   です。

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上の図は1916年のサイクス・ピコ協定による分割図です。濃い赤はイギリス直接統治、濃い青はフランス直接統治、薄い赤はイギリスの、薄い青はフランスの勢力圏。紫(パレスチナ)は共同統治領 です。

第二次大戦後この地域にはユダヤ教のイスラエル国家が出来、パレスチナ自治区が出来、アラブ人はそれぞれの部族国家を作ったのです。

その部族国家は自国の安全保障のためにアメリカ、イギリス、フランス、そしてソ連と緊密なしかも複雑な協定を作ったのです。

そして2001年9月11日にアメリカ本土内で同時多発テロ攻撃が起き、2011年には「アラブの春」の反乱がアラブ全域で起きたのです。

こうして手の付けられない部族戦争なりそれに欧米勢力が干渉しているのです。

とても日本人には理解出来ない性質の内戦なのです。この内戦は中世ヨーロッパを荒廃させた「30年戦争」と同じような性質を持っています。

日本人は賢明にこの内戦に巻き込まれないようにすべきです。巻き込まれないようにしながら中東からの石油や天然ガスを確保しなければいけません。日本にとって難しい問題なのです。

下にロレンスが爆破しようとしたオスマン帝国のヒジャーズ鉄道の線路の地図を示しておきます。現在の中東の部族国家が一つのオスマン帝国の支配下だった時代もあったのです。

日本政府の今後の外交に期待しています。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたしす。後藤和弘(藤山杜人)

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