後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

秋は喨喨と空に鳴り

2014年09月19日 | 写真
秋の空はいろいろなことを思い出させます。
秋の詩を謳うような雲のたたずまいの写真をお送りします。

一番目の写真は清瀬市の金山緑地公園の周りに広がる畑の上に出ていた雲です。

二番目の写真と三番目の写真は町田市の小山田緑地公園の上空の空です。秋の鱗雲です。

四番目の写真は小山田緑地公園から帰る途中の多摩センターの上空に突如現れた夏の雲です。僅か30分の間にです。夏と秋とのせめぎあいを感じました。


米と日本人にまつわる話(3)映画、「苦い米」と各国の米の生産量

2014年09月19日 | 日記・エッセイ・コラム
前の2回の連載記事では日本の国内の米の生産に関して書きましたが、今日は世界各国の米の収穫状況を見てみましょう。

ヨーロッパでも米を作っているということを私が知ったのは戦後すぐに上映されたイタリア映画の「苦い米」を通してでした。豊かな肉体の女優が田植え中の水田の前に立っているポスターだったので、まだ子供だった私は敬遠しましたが、大人の男性たちの評判になった映画でした。
一番目の写真にそのポスターを下に示します。


この映画は戦後すぐに流行ったイタリア・ネオリアリズムの一連の名画の一つでした。

その後の「自転車泥棒」や「鉄道員」や「道」は何度も見て感動したことを憶えています。

この映画を抜粋した動画が、http://www.youtube.com/watch?v=QtvTnsABQ4I にありますので、ご覧になれます。

多くの女性が田植えをしている光景は映画用の演出に違いありません。

場所は北イタリア地方で、そこでは現在も水稲栽培をしています。

日本の学校では水稲栽培はエジプトやインド、ビルマ、タイ、インドシナ、フィリッピン、中国、朝鮮、そして日本でなされていると教わりました。そのせいでヨーロッパやアメリカに稲作があるとは知らなかったのです。

そこで、「世界の米(生産量、消費量、輸出量、輸入量、価格の推移: http://nocs.myvnc.com/study/geo/rice.htm 」を開いて、調べてみました。
二番目の写真は各国の米の生産量を示すグラフです。


大雑把に言えば世界の総生産量は4億5千万トンから次第に増加して4億8千万トンになっています。

世界各国の米の生産についてはそれぞれの歴史と経済事情が関係していて一概には議論出来ませんが、注目すべき点を指摘したいと思います。

まずアメリカとブラジルの生産量は以下のように日本の770万トンにほぼ同じです。

一番多いのは中国で1億4400万トンも生産しています。そしてインド、バングラディッシュ、ベトナム、タイ、フィリッピン、ビルマ、などが日本の2倍、3倍も生産しているのです。

これらの国々の米はあまり美味しくないという理由で敬遠されているようですが、実際には日本の農家を保護するために関税などで輸入を制限されているのです。

特に日系人の多いアメリカ西部のカルフォルニア米は、私も何度か食べましたが美味しいのです。アメリカは日本に圧力をかけて米の自由貿易を迫っています。しかし日本のスーパーにはカリフォルニア米が並んでいません。

米を完全に自由貿易にすれば安い中国米が日本に溢れると思います。考えるべき問題です。

どんな分野でも自由貿易か国内産業の保護かを選ぶのは非常に難しい問題です。

それはさておき、米は小麦と並んで人類の繁栄を支えて来たことは誰でもご承知の通うりです。しかしその流通にはいろいろ複雑な問題があって、世界には相変わらず飢餓問題のある国々があるのです。そんな問題を考えさせる世界各国の米の栽培事情です。

三番目の写真に現在の北イタリア地方の稲栽培の風景と、四番目の写真にカルフォルニアの稲栽培の風景写真を示します。


それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたしす。後藤和弘(藤山杜人)


三番目の写真の北イタリアの水田の写真の出典:http://blog.livedoor.jp/airone0219/archives/51588904.html
・・・ここからアメリカ、ヨーロッパへと輸出されていく何十種類もの種まき用のお米の品種の実験を田んぼの一角で繰り返し冬には、中国まで行き、中国人の研究家のところを訪問する計画があるという ダニエーレは、目を輝かせながらお米のことを語る。・・・


四番目の写真のカルフォルニアの水田の写真の出典:http://blogs.yahoo.co.jp/koyo_9040/MYBLOG/yblog.html?m=lc&p=2
・・・水田地帯は穏やかな起伏が続く広大な平原ですが、年間降雨量はわずか250ミリしかありません。灌漑用の水は北部の山脈地帯から700キロ(東京・函館間の距離)の幹線水路で引いているのです。・・・・・・