おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

下栗原~石和~甲府。その4。(「甲州街道」をゆく。第9日目。)

2017-09-06 19:23:50 | 甲州街道

しばらく進むと右手に「日本武尊御𦾔跡」碑。

「酒折宮(さかおりみや・さかおりのみや)」への参道となっています。
 『古事記』・『日本書紀』に記載される日本武尊の東征の際、行宮として設けられた酒折宮に起源をもつとされ、また、そのときの説話にちなみ、連歌発祥の地とされています。祭神は、タマトタケルノミコト・日本武尊、倭健命
 『古事記』・『日本書紀』(以下「記紀」)には、ヤマトタケルノミコトの東征伝承が記されています。ミコトの東征は『古事記』と『日本書紀』では一部異なりますが、蝦夷からの帰路、甲斐・酒折宮へ立ち寄ったことが記されています。その行宮に因んだ社が現在の「酒折宮」とされています(異説あり)。
 「記紀」に記されるヤマトタケルの東征経路は、古代律令制下の官道においては往路が東海道、帰路が東山道にあたっています。

 連歌発祥の地
 「記紀」には、滞在中のある夜、尊(みこと)が「新治 筑波を過ぎて 幾夜か寝つる」《意味:常陸国(現 茨城県)の新治・筑波を発って、ここまでに幾晩寝ただろうか》と歌いかけたところ、焚き火番の老人が「日々(かが)並(なべ)て 夜には九夜(ここのよ) 日には十日を」《意味:指折り数えてみると九泊十日かかりました》と歌で答えて、尊がこの老人の機知に感嘆した伝えを載せ、『古事記』には彼を東国造に任命したと記載されています。
 この2人で1首の和歌を詠んだという伝説が後世に連歌の発祥地となりました。

 連歌とは、和歌の上の句・前句(五七五)と下の句・付句(七七)をそれぞれ別人が詠みすすめていくという歌の形式。その後、連歌の前句とそれに対する付句のみを抽出する「付合」のかたちや第一句のみを単独で観賞する「発句」という形式も生まれ、さらに、明治になって、発句(五七五)を独立させることで成立したのが俳句です。
 この酒折宮での歌の掛け合いは、5/7/5に対して、7/7と続けた短歌形式ではなく、4/7/7という「片歌」の問いかけに対して5/7/7という「片歌」でこたえたもので、この形は 連歌(短歌の形)とは異なっていますが、この故事によって 連歌は「筑波の道」と呼ばれ、この地が「連歌の発祥の地」と言われるようになったわけです。

(13:06)その先、左手には、
「山梨学院大」キャンパス。

「信玄堤聖牛(せいぎゅう)」を模した小休止所。

(復元した「聖牛」)

ここにも「日本武尊」碑。

 「酒折駅」は街道からわずかの距離。そこで小休止。今回も炎天下の歩き。休憩が多くなりました。


(13:43)「善光寺」参道。

「身延線」のガードが見えてきます。

 その先が直角に曲がる「桝形」。左に折れ、すぐ右に折れます。


                  

かつての土蔵造りを彷彿とさせます。

(13:48)その先、右手に豪壮な建物。

                   



かなり長い直線道路。突き当たって左に折れます。

(14:01)来た道を振り返る。



今度は右に曲がります。

                       

次第に賑やかな通りになってきます。右の大きなビルが「(株)印傳(伝)屋上原勇七」さん(14:10)。


                

 印傳(いんでん)の名前の由来は、印度伝来によるといわれています。
 鹿の革を松脂でいぶし、漆で紋様を染め出したもので、かつては武士用具のすね当てやよろい兜にも使われていました。
 現在では、独特な手法を用い、財布、バッグ、ベルトなどに使われています。

 鹿革をいぶす「燻(ふ)すべ」。革が褐色になるまで、何度もくり返すんだそう。

 革の模様がムラにならないよう、職人が様子を見ながら、上にあるドラムを回転させます。古くから伝えられる「燻すべ技法」で柄づけされた革。煙と松脂でこんなふうに柄ができるんですね!

・・・ 

HPより)

 見学がてら休憩。
 さて、土産も買わなければならないし、NTT甲府支店の角まで行って、今回は終了します。甲州街道はここを左折し「甲府柳町」に入って行きます。そこから「甲府宿(甲府柳町宿)」となりますが・・・。

その角には、
(14:26) 

                   
2016年11月に新しくオープンしたカフェ「ナオミキャンプ naomicamp」。古民家を改装した雰囲気あるおしゃれなカフェです。

 甲府駅まで向かいます。賑やかな通りです。駅前は大がかりな改修工事が進んでいます。たくさんの人、ひと。
(14:44)駅前広場の「武田信玄」像。
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