振り子運動。なかなか長続きしません。右腕を動かす、というより身体の方が前後に動いてしまう。
周期Tは重力gと糸の長さℓによって決まります。つまり 物体の質量は全く関係ない ことがわかります。
物理の法則と関係がありそうで。振り子運動の「辛さ」は変わらないようです。
さて、早めに寝ようとして、手に取った文庫本。
(「Amazon」より)。
所収の短編小説「デューク」。2001年のセンター試験国語Ⅰで問題文として全文が出題され、試験中に泣き出す受験生が続出したという伝説を持っているらしい。
デュークが死んだ。老衰で死んでしまった。たまご料理とアイスクリームと梨と落語が好きで、キスがうまかった。
歩きながら、私は涙がとまらなかった。―長年一緒に過ごした飼い犬を亡くし、それでもアルバイトに行かなければならない。道行く人がいるのも構わず泣き続ける女性。満員電車の中で、そんな私に添うように現れた少年。
12月のあわただしい街。それから二人はカフェでオムレツをたのむ少年。さらに、プール、美術館へ行ったり、アイスクリームを食べたり、落語を見たりと、ずっと一緒に一日を過ごす。・・・
「今までずっと、だよ」なつかしい、深い目が私を見つめた。そして、少年は私にキスをした。
「僕もとても、愛していたよ」と淋しげに笑う少年。「それだけ言いにきたんだ。じゃあね。元気で」
銀座に、ゆっくりと夜がはじまっていた。
「たそ・がれ・どき」の閾の別れ。
他の作品もすばらしい。歩きはなかなか再開できそうもないので、しばらく読書と落語を楽しもうか、と。
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