Coffee Windsさんのブログで「YOKOHAMA JAZZ SPOT MAP」が出来たことを知り、ほしいと思っていたのですが、ありがたいことに、横浜のジャズ喫茶「マシュマロ」のオーナー、上不さんが送ってくださいました。横浜市内にある27のお店(ジャズスポット)が紹介されていて、横浜の街に出かけたくなる優れたパンフレットです。優れたヴォーカルの代名詞のようなヴォーカリスト。
SUE RANEY (スー・レイニー)
SONGS FOR A RANEY DAY (Capitol 1959年録音)
先日、軽井沢町のジャズ喫茶「だぁーちゃ」に寄ったら、このアルバム(CD)がJBLパラゴンから流れていました。スー・レイニーの歌声だとすぐにわかりましたが、正確で安定感抜群の歌声は、聴いていて気持ちのいいものです。お店のマスターが、「雨降りのこの時期しかかけられないアルバムだけど」と言っていたのには、微笑んでしまいました。
メンバーは、スー・レイニー(vo)、編曲はビリー・メイで、彼の指揮するビリー・メイ楽団が伴奏に当たっています。ビリー・メイというと、豪快にスイングする伴奏が多いように思いますが、雨がテーマのこのアルバムでは、木管楽器をうまく使い、ストリングスを用いるなど、アルバムのイメージを大事にした編曲を行っていて、好感が持てます。
曲はスタンダード中心で、雨に」因む歌が4曲入っています。「I Get The Blues Whne It Rains」(雨のブルース)、「Impossible」、「A Blossom Fell」、「Wrap Your Trobles in Dreams」、「The Whipoorwill Song」、「Rain」、「Rain On The Roof」、「Blue Tears」、「Exactly Like You」、「Wanna Laugh?」、「My Prayer」、「September In The Rain」(九月の雨)の12曲。「Blue Tears」は、スー・レイニーのオリジナルです。
冒頭には、雷鳴の音が収録されるとともに、選曲にも特徴のある面白いアルバムです。こういう遊びが入ったアルバムは、キャピトルレーベルならではの趣向で、豊かさを感じさせます。LPで聴いてみましたが、「Impossible」や「A Blossom Fell」といった優し気なメロディがさらっと歌われています。サラ・ヴォーンの歌をすぐ想い起こす、おなじみの「September In The Rain」(九月の雨)は、ミディアム・テンポでしっかりと歌われなかなかいいのですが、最後に雷雨の音が被さっていて、その音がなければもっとよかったのにと、その点だけちょっと残念。
【YOKOHAMA JAZZ SPOT MAP】