テナー・サックス奏者のズート・シムズ(1925~85)のファンクラブが誕生して、いろいろな活動が始まっています。僕も入会していますが、首都圏を中心に多くの入会者がいるようで、彼の日本における人気の高さを表しています。今回、会員証が出来上がり、送っていただきました。首都圏では、ファン持ち寄りのレコードコンサートなども開かれていて、長野県からだと遠いのですが、一度参加できればいいなと考えています。ズートのアルバムを。
ZOOT SIMS (ズート・シムズ)
ZOOT! (RIVERSIDE 1956年録音)
ズート・シムズについては、ARGO原盤の「ZOOT」を学生時代に初めて購入し、繰り返し聴いていましたが、このリヴァーサイド原盤の「ZOOT!」は、ずいぶん遅れて入手しました。前者は、ディスクガイドでも紹介されていた有名盤ですが、こちらは人選が渋くて、手を出しかねていました。ところが、サイドメンも職人的な味わいがあって、捨てがたい内容でした。
メンバーは、ズート・シムズ(ts,as)、ニック・トラヴィス(tp)、ジョージ・ハンディ(p)、ウィルバー・ウェア(b)、オシー・ジョンソン(ds)。トラヴィスにはリーダーアルバムもありますが、ジョージ・ハンディとともにすぐにピンとくる人はそうはいないと思います。ハンディは、4曲を提供し、編曲も行っています。
曲目は、メンバーのオリジナルとスタンダードです。ジョージ・ハンディ作が「Why Cry?」、「Echoes of You」、「Swim, Jim」と「Here and Now」の4曲、ドラムスのオシー・ジョンソン作「Osmosis」、スタンダードが2曲で「Fools Rush In」と「Taking A Chance On Love」で全7曲。「Swim. Jim」と「Osmosis」では、シムズはアルトサックスを吹いています。
ズート・シムズは、1956年にデュクレテ・トムソン盤やアーゴ盤など代表的なアルバムを作っていますが、これはその年の12月に行われたセッションで、ズートは好調を維持して流れるようなプレイを行っています。バラードの「Fools Rush In」は絶品といいたくなりますし、スインギーな「Taking A Chance On Love」でも、リズムへの乗りがよく、メロディアスなプレイを行っています。ハンディ作の中では、「Why Cry?」が浮き浮きとした曲想で、アンサンブルも楽しく、ズート、トラヴィス(tp)ともに好演。
【ズート・シムズ・ファンクラブ】
ホームページ:zootsimsfunclub.net
会員証。
〇今後のファンクラブイベント(詳細は、ホームページをご覧ください)
・ズートさんレコードCD探索ツァー
5月20日(土)
・ズートシムズ・レコード持ち寄りコンサート in マシュマロ
6月3日(土) 横浜市 ジャズ喫茶マシュマロ
・ズートシムズ・レコード持ち寄りコンサート in ネフェルティティ
8月5日(土)千葉県柏市 ジャズスポット ネフェルティティ