安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

益田ミリ著「心がほどける小さな旅」(幻冬舎文庫)

2017-04-27 20:15:55 | 読書

最近、旅行や山、音楽に関する紀行やエッセイをぼつぼつ読んでいます。先日、益田ミリ著「心がほどける小さな旅」という本をタイトルに惹かれて買い求めました。

   

著者は、1969年大阪生まれの東京を拠点とするイラストレーターで、四コマ漫画「オーちゃん」、「泣き虫チエ子さん」などのシリーズ、エッセイ「47都道府県 女ひとりで行ってみよう」といった著書があり、ジャンルを超えた活動を行っている方です。

(感 想)

著者が旅へ出かけるきっかけは様々で、『嫌なことがあったとき、一番いいのは寝ることだと思っている。・・・・だけど、寝たくらいではどうにもおさまらないこと(がときどきある)。そんなとき、旅というのはとっても便利。強引に気持ちが切り替わる。」と記して、山形県の山寺へ出発しています。タイトルの「心がほどける小さな旅」は、そういったところからつけられたものでしょう。

あとがきでは、(旅は)『ポンと普段の生活から切り離されるのはいいものである』とし、『自腹で行きたいところに行って、やってみたいことをやった』と記しています。通読して新鮮だったのは、参加型の「やってみたいことをやった」という点でした。例えば、「かごしま大声コンテスト」、「郡上八幡」(盆踊り参加)、「釧路湿原」(カヌー体験)など、有名スポット巡りといったいわゆる観光ばかりでなく参加・体験が多いです。

   

「郡上おどり」のイラスト・写真。本文はもちろん別にあります。

四季おりおりに、全部で14箇所に旅をしていますが、「釧路湿原」や「秋芳洞」は気になりました。旅した場所の写真や、やったことのイラストが添えられていて、文章だけでなく絵でも楽しめます。最後に、大阪の実家へ帰る際に、途中下車して名古屋、多治見を巡った旅が漫画で掲載されていて、この旅も面白そうです。

   

釧路湿原でカヌー体験。エゾシカに出会っています。

   

文庫版あとがきにかえて。名古屋で途中下車し、名古屋や多治見をまわった旅。4ページにわたり、これは1ページ目。