安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

コールマン・ホーキンスなど「SAXES, INC」とジャズ喫茶「木馬」(前橋)の話題

2020-10-01 20:05:54 | テナー・サックス

先週、群馬県に行った際に、前橋のジャズ喫茶「木馬」にも寄りました。マスターとレコードの話をすることが多いのですが、今回はオーディオの話が主で、カートリッジの針圧のことを話してくれました。古い外国製のカートリッジは、針圧を重くかけなければよい再生はできないそうです。当日かかっていたアルバムを。

COLEMAN HAWKINS (コールマン・ホーキンス)
SAXES, INC. (WARNER BROS. 1959年録音)

   

サックス奏者を13人集めて作ったアルバムです。このような企画を実行できるのは、親会社が映画会社だったワーナー・ブラザーズや大手のコロンビアあたりしか思いつきません。ソロを多くとっているコールマン・ホーキンス(ts)をリーダーとしましたが、ボブ・プリンスの編曲・指揮に基づくセッションの録音です。

メンバーは、
(テナー・サックス)コールマン・ホーキンス、アル・コーン、ズート・シムズ、ジョージ・オールド、セルダン・パウエル、モーティー・ルイス
(アルト・サックス)ハーブ・ゲラー、フィル・ウッズ、ジーン・クイル、ハル・マクシック
(バリトン・サックス)ソル・シュリンガー、ジーン・アレン、アル・エプスタイン
(その他)シェリー・ゴールド(bass sax)、ディック・カッツ(p)、ジョージ・デュヴィヴィエ(b)、オシー・ジョンソン(ds)、ボブ・プリンス(編曲・指揮)
ミュージシャンの日程調整がたいへんだったと想像しますが、よくこれだけのメンバーを集めたものだと、それだけでも感心しきりです。

曲目は次のとおり。

1  Fugue For Tinhorns (Frank Loesser)
2  Broadway (Bill Bird)
3  The Gypsy (Billy Reid)
4  Night in Tunisia (Dizzy Gillespie)
5  Four Brothers (Jimmy Guiffre)
6  Sometimes I'm Happy (Vincent Youmans)
7  Tickle-Toe (Lester Young)
8  Sweet and Lovely (Gus Arnheim)
9  Jumpin' With Symphony Sid (Lester Young)
10  Early Autumn (Ralph Burns)
11  Axmobile (Robert Prince)
レスター・ヤングの作品などよく知られた曲が並んでいます。例外の「Axmobile」は、編曲を行ったボブ・プリンスがこのセッションのために用意したものです。

僕はサックスセクションの音を積み重ねた色彩感豊かなサウンドが大好きですが、一流のサックス奏者を集めたアンサンブルは筆舌に尽くしがたく、うっとりとしました。レスター・ヤングの演奏で名高い「Broadway」、「Tickle-Toe」、「Jumpin' With Symphony Sid」やウディ・ハーマン楽団のナンバー「Four Brothers」や「Early Autumn」などをゴージャスなサウンドで聴くことができます。長めのソロをとるのは、コールマン・ホーキンス(ts)、ジョージ・オールド(ts)、フィル・ウッズ(as)らで、ワーナー・ブラザーズの企画に感謝しました。

【木馬】

住所:群馬県前橋市下小出町2丁目1−12
電話:027-231-6520

何度も行っていますが、また寄りたくなるジャズ喫茶です。

店内。先客のお二人がいました。

木馬の本棚からもってきてパラパラと読みました。そんなところから次の話へ。

ヴィンテージ・オーディオの雑誌で、カートリッジについて載っています。針圧をカートリッジにあった適正な値にせず、軽くセットしてしまう人が多いとマスターは話していました。

今回取り上げたアルバムですが、木馬のものはオリジナル・レコードです。

同じような企画がトロンボーンについてもあります。レコード会社は、同じワーナー・ブラザーズです。

ジーン・アモンズのレコードがかかりました。

珈琲をいただきながらですが、話が尽きません。夕方になり暗くなってきたので、帰ることにしました。