長野市内では、ジャズ・バーの「Musician」(ミュージシャン)にたまに寄りますが、マスターは新旧の録音を問わず新しく発売されたものを聴きたい方なので、行くときは新しく購入したCDやLPを持参することがあります。最近好評でお店でも購入に至ったのは、スコット・ハミルトン(ts)の新作や黒岩静枝(vo)さんがジョン・ヒックスの伴奏で歌ったものなどがあります。持参しようと思っているCDを聴きます。
JEB PATTON (ジェブ・パットン)
TENTHISH, LIVE IN NEW YORK (celler live 2018年録音)
ハードバップ系列のジャズを録音しているレーベルに「Celler Live」があり、このところ注目すべきアルバムを出していて、たまに購入しています。前に記事にしたジョー・マグナレリ(tp)の「If You Could See Me Now」(その記事へのリンク)は傑作だと思ったのですが、ジェブ・パットン(p)のこのライブアルバムもなかなかです。
メンバーは、ジェブ・パットン(p)、デビッド・ウォン(b)、ロドニー・グリーン(ds)。リーダーのパットンは、1974年生まれで、ローランド・ハナに師事し、ジミー・ヒースなどと共演を行っています。何度か来日をしていますが、彼のホームページによるとこの5月にも来日して、ロバータ・ガンバリーニ(vo)とのデュオや中村健吾(b)とのデュオなどで演奏する予定です。
曲は、ジェブ・パットンのオリジナルが「Tenthish」と「Third Movement」、サド・ジョーンズ作「Zec」、デューク・エリントン作「Reflections in D」、「Sophisticated Lady」、ビリー・ストレイホーン作「Johnny Come Lately」、フィニアス・ニューボーン作「Overtime」、スタンダード曲の「This Can't be Love」、「I'll Never Stop Loving You」、「Royal Garden Blues~Kelly Blue」の11曲10トラックです。凝った選曲で、「Royal Garden Blues」と「Kelly Blue」(ウィントン・ケリー作)はメドレーです。
ジョブ・パットン(p)は、モダンジャズピアノの伝統を感じさせ、意気軒高で明るめの演奏を繰り広げています。高度なテクニックを身に付けているようで、例えば「Royal Garden Blues」では、ストライドピアノの技法を用いて軽々と弾いていて驚きました。ロドニー・ジョーンズ(ds)のブラシに乗ってよく弾み、ピアノのソロもメロディアスな「This Can't be Love」、ピアノの音色の美しさがよく出ているバラードの「Reflections In D」や「I'll Never Stop Loving You」、トリオの3人が一体となった「Johnny Come Lately」など、実演を聴きたくなる演奏が続きます。
デビッド・ウォン(b)とロドニー・ジョーンズ(ds)。
【ジェブ・パットン ホームページ】
スケジュールがしっかり記載されていて、活動の状況がよくわかる優れたホームページです。
【ある日のジャズ・バー「ミュージシャン」】
住所:長野県長野市大字鶴賀権堂町1440 SSK会館 2F
電話:026-234-2623
ホームページ:jazz-musician.net
細長いお店で、カウンターが主体です。以下スマホによる撮影で、ぼけています。
うしろの壁です。
お酒に弱いので、珈琲をいただいています。かかっているのは、ベニー・グリーン(tb)のブルーノート盤です。
スピーカーは、JBLの4312です。