メルヴィルの「白鯨」の原文を休み休み読むうちに1年半もたってしまった。やっとかの有名な第24章「弁護」の末尾、
「捕鯨船こそはわがイェールであり、ハーヴァードであったのだ」
a whale-ship was my Yale College and my Harvard
まで辿りついた。
巽孝之教授が指摘するとおり、19世紀の「世界はクジラで廻っていた」のである。最もポピュラーな燃料源だったからである(黒船来航も捕鯨船の寄港地確保が1つの目的だったことを想起すべし)。
ところが、20世紀以降、世界はクジラではなく、石油で廻っているといってよい。クジラは保護される対象となってしまい、捕鯨を続ける日本は欧米から批判を受けることになった。人間も勝手なものである。
・・・それにしても、以前も指摘したとおり、この小説の前半は退屈極まりない。だが、あきらめずに「精読」を続けていこう。
「捕鯨船こそはわがイェールであり、ハーヴァードであったのだ」
a whale-ship was my Yale College and my Harvard
まで辿りついた。
巽孝之教授が指摘するとおり、19世紀の「世界はクジラで廻っていた」のである。最もポピュラーな燃料源だったからである(黒船来航も捕鯨船の寄港地確保が1つの目的だったことを想起すべし)。
ところが、20世紀以降、世界はクジラではなく、石油で廻っているといってよい。クジラは保護される対象となってしまい、捕鯨を続ける日本は欧米から批判を受けることになった。人間も勝手なものである。
・・・それにしても、以前も指摘したとおり、この小説の前半は退屈極まりない。だが、あきらめずに「精読」を続けていこう。