Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

巨匠:高村薫

2007年10月30日 08時04分51秒 | Weblog
 現在の文壇で、バーディーが崇拝する人物といえば、筒井康隆先生と並んで高村薫女史を挙げなければなるまい。目下、処女作の「黄金を抱いて翔べ」を再読・精読しているところである。
 彼女の特徴は、いまさらいうまでもなく、設定の壮大さと確かなディテールとのマッチングにある(と思う)。設定についてはひとまず措くとして、ディテール、とりわけ登場人物の心理描写には目を瞠るものがある。それは、彼女が仏文科卒でフランス心理小説を愛読していた(に違いない)という事情もあるのだろう。
 例えば、8pの一節
 そもそも、幸田には、年寄はみんな非凡に見えたが、とりわけ、何十年分ものくだらない雑多な生活がそれなりの完成に到り、それなりの落ち着いた相貌になるというのが、理由もなく非凡なことのように思えた。そして、自分も歳を食ったら、あんな風に《出来上がる》のだろうかと、時々考える。

 情景を眺める登場人物の心理を描写するもので、確か「環視」(?)とかいう技法だったと思うが、見事な一文である。
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危険信号

2007年10月30日 06時58分25秒 | Weblog
落合弁護士のブログ:「友人の友人はアルカイダ」 鳩山法相、外国人記者らに
 日本の法務大臣はアルカイダの友人の友人、と聞いて、全世界で心配している人々が大勢出てきている可能性がありますが、自分の稚拙な発言が、いかに国益を害するか、ということを、真面目に反省しつつ考えてみるべきだと思います。そろそろ、この辺で切っておかないと、今後、ろくなことはないと思いますが。>福田首相

 鳩山法相は、法曹人口拡大についての発言など、割とまともなことを言う大臣だと思っていたのだが、やはり思いつきで発言するクセは、都知事選での「東京ロマン」などといったキャッチフレーズと同様のようである。
 そろそろ「切る」方が政権にとっては良いのかも、というのが落合先生の考えだが、民主党としても、鳩山副代表の弟をターゲットにできない悩みがある。
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