「現代日本法へのカタバシス」所収の「夏目漱石『それから』が投げかけ続ける問題」において、木庭教授は、主人公(代助)の「胡麻化し」を指摘する(p245ほか)。
原文を忠実に読むと、これは、美千代への愛情を抑圧していたところから、「否認」に転じる局面を意味しているようである。代助は、防衛機制の罠につかまってしまい(抑圧と否認の間)、出るに出れない状況に陥っている。この局面からの脱出が、物語の見どころということになる。
原文を忠実に読むと、これは、美千代への愛情を抑圧していたところから、「否認」に転じる局面を意味しているようである。代助は、防衛機制の罠につかまってしまい(抑圧と否認の間)、出るに出れない状況に陥っている。この局面からの脱出が、物語の見どころということになる。