工事に支障のない地中埋設物は瑕疵ではない~森友問題で会計検査院へ2度目の意見送信~(醍醐聰のブログ)
「近畿財務局と森友学園が交わした「国有財産売買契約書」で本件土地に存在すると確認された埋設物は「陶器片、ガラス片、木くず、ビニール等のごみ」(第4条第1項)であり、前掲(事例1)に見られたようなコンクリート土間・基礎といった杭打工事に支障をきたすと思えるものは発見されていません。佐藤善信国土交通省航空局長(当時)も、こうした廃材、生活ごみが存在していても「工事の施工には問題はございません」(参議院予算委員会、2017年2月28日)と答弁しています。現に、森友学園は本年4月の小学校開校に向けて校舎の建設工事を支障なく続けました。
さらに、本件国有地の「不動産鑑定評価書」を近畿財務局総務部次長宛てに提出した不動産鑑定士も評価書の中で「最有効使用である住宅分譲に係る事業採算性の観点からは地下埋設物を全て撤去することに合理性を見出し難く、正常価格の観点から逸脱すると考えられる」と指摘しています。」
建物工事の実施に支障のない埋蔵物の場合には「瑕疵」に当たらないとの指摘は、なるほどと言わせるもの。
だが、引用された裁判例はいずれも地裁レベルのものだし、施工上の支障とはならないまでも、心理的瑕疵などという主張がなされる可能性は残っている。
「近畿財務局と森友学園が交わした「国有財産売買契約書」で本件土地に存在すると確認された埋設物は「陶器片、ガラス片、木くず、ビニール等のごみ」(第4条第1項)であり、前掲(事例1)に見られたようなコンクリート土間・基礎といった杭打工事に支障をきたすと思えるものは発見されていません。佐藤善信国土交通省航空局長(当時)も、こうした廃材、生活ごみが存在していても「工事の施工には問題はございません」(参議院予算委員会、2017年2月28日)と答弁しています。現に、森友学園は本年4月の小学校開校に向けて校舎の建設工事を支障なく続けました。
さらに、本件国有地の「不動産鑑定評価書」を近畿財務局総務部次長宛てに提出した不動産鑑定士も評価書の中で「最有効使用である住宅分譲に係る事業採算性の観点からは地下埋設物を全て撤去することに合理性を見出し難く、正常価格の観点から逸脱すると考えられる」と指摘しています。」
建物工事の実施に支障のない埋蔵物の場合には「瑕疵」に当たらないとの指摘は、なるほどと言わせるもの。
だが、引用された裁判例はいずれも地裁レベルのものだし、施工上の支障とはならないまでも、心理的瑕疵などという主張がなされる可能性は残っている。