Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

供述の対立

2019年09月03日 08時25分22秒 | Weblog
新井浩文被告、無罪主張「同意があった」…2000万円示談金拒否された
 「弁護側は「女性従業員の意に反した性交に謝罪の気持ちがあるが、暴行・脅迫を用いておらず、強制性交罪は成立しない」と主張した。

 密室での出来事なので、客観証拠は存在せず、供述証拠の勝負となるが、暴行・脅迫の有無についての供述が対立している。
 裁判所は、供述の信用性を支える事実を認定しながらも、結局のところ、「被害女性には虚偽供述の動機がない。よってその供述は信用できる」という紋切り型の判断で処理してしまうことが圧倒的に多い。
 だから、弁護側としては、虚偽供述の動機についてよほど説得的に主張・立証しなければ、ほぼ有罪とされてしまうわけである。
 この点で参考になるのは、千葉市中央区強姦事件である。
 この事案は、一審・二審で有罪とされたのが、最高裁で無罪とされたものだが、被害女性に虚偽供述の動機があるかが最大のポイントとなっていた。
もっとも、事実認定能力に優れた最高裁の裁判官(及び調査官)がたまたま事件を担当したというのが無罪の決め手だったのかもしれない。
 最高裁判決の事実認定は非常に丁寧で、この種の事案のお手本となるものである。
 
 
コメント
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