Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

内と外

2021年02月04日 06時17分20秒 | Weblog
なぜ「愚かなコロナ対策」が実施されてしまうのか?「思いつきレベルの政策がまかり通る」「経産省には実は仕事がない」前川喜平氏が激白する霞が関の実態
 「まあ、もともと経産官僚というのは、「他省の仕事に口を出す」体質の人たちなのです。
というのも、産業政策で「日本株式会社」を誘導する時代はもう過ぎ去っているので、それを担っていた経産省の本体って、所帯は大きいままだけど、実は仕事がなくなっているのですよ。
60年代の『官僚たちの夏』のころの“通産省の栄光”はもうない。
すると彼らはどうするか。とかく他の役所の仕事に口を出そうとする。


 前川氏による経産省批判。
 こういった指摘があることは確かだが、それは、この会社を外から見た場合のことである。
 内から見た経産省は、おそらく全く違う組織のはずである。
 ちなみに、私は、その姿を垣間見たことがある。
 大学時代(30年近く前)、キャリア官僚の採用では、国家公務員試験の一次合格発表直後(7月初め)に内々定が出ていた。
 経産省(当時は通産省)もその例にもれず、約20名に内々定を出したのだが、8月の最終合格発表で、そのうちの2人が不合格であった。
 当時は就職協定なるものがあり、7月1日が会社訪問の解禁日かつ就活の事実上の終了日だったので、この二人は就職先を失うというピンチに立たされた。
 うち一人は、浪人して再度受験するというので、経産省は、「来年もうちに来てくれたら、最優先で採用するからね」と確約し、その言葉どおりに翌年採用した(この人は、その後順調に出世し、おそらく数年後には局長になるだろう。)。
 もう一人は、就職浪人は出来ないというので、なんと、経産省が就職先をあっせんして、無事就職することが出来たそうである。
 要するに、この会社には、組織の「内側の人間」をとことん大切にする文化があったのである。
 おそらく、こうしたところは、前川氏を含む殆どの「外側の人間」には見えていない。
 今でもこういう文化が残っているかどうかは分からないが、少なくとも、内定を出した学生が司法試験に合格出来ないと、手のひら返しで「はい、サヨウナラ」と告げたり、上位合格者から「補充」したりする大手法律事務所(ロースクールにおける人格蹂躙とクソな競争)よりは、よいやり方だと思うのである。


 
コメント
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